士業のチラシ集客~どうして先生のチラシは捨てられてしまうのか?~
以前もお伝えした通り、チラシはホームページに劣らない集客ツールです。ポスティングの料金も安くなってきているので、低コストでの集客が期待できます。そのため、チラシを作成している士業の先生も多いのではないでしょうか?
でもここで一つ問題があります。
先生のチラシ、ちゃんと読まれていますか?
実はチラシ、120%読まれていません!
当たり前のことですが、チラシは読んでもらえなければ集客効果を発揮しようがありません……。
そこでこの記事では、捨てられないチラシを作るための秘訣をお伝えしていきます。
チラシは3秒で捨てられる!
3秒ルールというものがあります。
人はチラシを読もうか読むまいかを3秒で判断する、という話です。
実際には、判断するのに3秒もないと思います。1秒かかるか、かからないかのうちに判断され、「必要ない」と思われたチラシは速効ゴミ箱行きです。
先生ご自身もそうではないでしょうか?
新聞の折り込み広告、ポストに投函されているチラシ、街で配布されているチラシ、すべてに目を通すことはほとんどないと思います。
チラシにさっと目を走らせて、瞬間的に「読む価値があるか」を判断し、大抵のチラシは中身を読むことなく捨てていませんか?
先生のチラシも残念ながら、一般の人たちにとっては、その他沢山のチラシと同じです。自分にとって読む価値がなければ読みません。どんなに心をこめてチラシを作ったとしても、そのほとんどは捨てられてしまうのでてす。
捨てられないチラシを作るには
では、どうしたら捨てられないチラシを作れるのでしょうか?
最も重要なポイントは、「チラシは捨てられる」という頭で作成することです。
「読んでもらえる」という頭で作成すると、「分かりやすい」「伝わりやすい」という観点が抜け落ちてしまいます。
ありがちなのが、「情報量が多くなりすぎて、視覚的に読みにくい」パターン。
たとえば、伝えたい情報をすべて限られたチラシの紙面内に詰め込もうとすると、文字サイズが小さくなります。余白もなくなり、レイアウトもきつくなります。
次によくあるのが、「伝えたいメッセージが整理されておらず、すぐに内容が理解できない」パターン。
たとえば行政書士先生の場合、「会社設立、入管業務、許認可申請、相続・遺言、お悩みを親身にサポートします。まずは無料相談、もしくは資料請求から!」というようなのはアウトです。
チラシは読んでもらえない。
だから、まずは「自分へのメッセージだ」とお客様に気づいて、振り向いてもらうこと。
振り向いてもらえたら、「読みやすいレイアウト」で、「理解しやすく整理された情報」を伝えること。
捨てられないチラシを作るには、
- 自分へのメッセージだとお客様に気づいてもらうこと
- 読みやすいレイアウトにすること
- 情報を整理して理解しやすい形で伝えること
この3つのポイントが大切です。
「自分へのメッセージだ」と気づいてもらうには
自分へのメッセージだと気づいてもらうには、キャッチコピーが勝負です。
キャッチコピーで対象(ターゲット)を絞り込み、興味を引いてもらうようにしましょう。
最も簡単な手法は、チラシの最初に「〇〇でお悩みの〇〇の方へ」と書くこと。
たとえば、「相続でお悩みの、50代女性の方へ」などです。
士業の事務所の場合、お客様はその地域の人がほとんどなので、「神奈川県横浜市にお住まいの、相続でお悩みの50代女性の方へ」と、地域で絞り込むのもおすすめです。
「相続でお悩みの方へ」と書かれるよりも、神奈川県横浜市に住んでいる人、女性の人、50代の人の反応はよくなります。
あらゆる人が反応しないチラシより、ある特定の人のみ反応できるチラシの方がおすすめです。ターゲットを絞り込むのは、その他大勢のお客様を切り捨てることになりそうで怖いと感じるかも知れませんが、ぜひ思い切って絞り込んでみてください。
読みやすいレイアウト
読みやすいレイアウトとは、欲しい情報が探さなくても手に入るレイアウトです。
そのために、「キャッチコピー」と「オファー」「問合せ方法」は、すぐ目に入るようにレイアウトを組みましょう。
「キャッチコピー」で目を止めてもらった後、オファーを見てもらい、問合せへ誘導します。この3つがぱっとチラシを見ただけで分かるようになっていないと、問合せにはつなげられません。
折り込みチラシになるのであれば、折られることも想定した上で、キャッチはチラシを開かなくても目に入る場所に配置してください。
また、問合せ方法はとくに重要です。電話なら電話番号を大きく表示させましょう。
メールやホームページからなら、その情報を大きく載せます。
問合せ方法が探さないと分からないチラシは、たとえ内容にどんなに興味を持ってもらったとしても、反応は得られないので要注意です。
情報を絞り込む
人が一度に理解できる情報量には限りがあります。
とくにチラシを見る人は、「考えよう」「理解しよう」という頭で見ていません。ただ「流し読み」しているだけです。チラシに掲載するのは、頭を働かせなくても理解できる情報量に絞る必要があります。
掲載サービスを絞る
まずは、掲載するサービスを絞りましょう。
先生が扱っている業務すべてを一枚のチラシの中で宣伝しようとしても失敗します。
「会社設立、入管業務、許認可申請、相続・遺言、お悩みを親身にサポートします」
ではなく、
「会社設立のお悩みを親身にサポートします」
と、一つの案件に絞ってシンプルに。
この方がメッセージが届きやすく、自分のことだと思ってもらいやすくなります。
たくさんの業務を掲載すれば、一見、多くの人を対象にできるようにも見えますが、あらゆる人を対象にすると、あらゆる人が「自分のことだ」と思ってくれません。チラシは「広く浅く」のメッセージではなく、「狭く深く」のメッセージで、お客様に「これは自分のことだ」と思ってもらうように書くのが重要です。
オファーを絞る
「まずは無料相談、もしくは資料請求から!」
というように、チラシを読んだ後に、とる行動が複数提示されていると、読み手は迷ってしまいます。どちらの行動をとって良いか分からなくなり、結局何も行動せずに終わってしまいます。
チラシを読んだ後にとってもらいたい行動は、明確に1つに絞りましょう。「次にあなたがとるべき行動はコレです」と、考えなくても分かる道筋を示すことが大切です。