本節では、ビジネスブログの目的とフォームの機能について考えてみましょう。
目的の明確化
社長のブログ成功の秘訣は、ブログの目的を明確にすることです。
社長のブログで成功するためには、ブログで何をやりたいのか、それを具体的に検討しましょう。
「社長のブログを使って何をやりたいのか」、すなわち「ブログの目的」は何かを常に意識してビジネスブログを運用していくのです。
ここでいう「ブログの目的」とは、社長のブログにアクセスしてもらった人に、「どんなアクションを取ってもらいたいか」ということです。
せっかく社長のブログを作成しても、アクセス者にどのような行動をとってもらいたいのかを考えないと、なかなか商売につながりません。
よくある失敗例は、ただ漠然と商品写真を並べたり、日々の日記を掲載しているだけで、アクセスした人にどういう行動を取ってもらいたいのか全く考えていない、というケースです。
何となく商品説明をしているだけで、お客さんに「購入してほしい」のか、「資料を請求してほしい」のか、あるいは「電話で問合せしてほしい」のか、よくわからない社長のブログが少なくありません。
こうした意味で、社長のブログを作成する際は、「アクセスした人に、どんな行動を取ってもらいたいか」を、常に意識するようにしましょう。
社長のブログの目的の具体例
さて、御社が実際に「社長のブログの目的」を考える際の参考にしていただくために、代表的なブログの目的を下記に整理しました。
ブログの目的 | 内容・留意点 |
---|---|
商品紹介 | 自社の商品情報の提供。主として商品カタログの代わりをブログで行う。 |
会社案内 | 会社概要や企業理念の説明を目的とするブログ。またスタッフ紹介や社長・店長のご挨拶といった使われ方も多い。社長日記もこの一形態。 |
お役立ち情報の提供 | アクセス者に役立つ情報をブログに掲載。お客さんの悩みを解決する「提案営業」的な情報や、専門的なアドバイス情報、ノウハウ情報、等。 |
資料請求の申込み | 商品パンフレットや小冊子等の、各種資料の請求を目的としたブログ。 |
サンプル請求の申込み | 見込み客の獲得のため、サンプル商品の請求へ誘導するためのブログ。 |
メールアドレスの収集 | 電子メールによる2次販促活動のため、アクセス者のメールアドレスを収集する事を目的としたブログ。現在のWEB戦略において、最も重要な目的の一つと考えてよい。 |
問合せへの誘導 | 「お問い合わせはこちらまで」という形で、アクセス者からの自発的な質問、意見、問合せを求めるブログ。電話やメール、問合せフォームを通じて、アクセス者からのコンタクトに誘導する。 |
相談への誘導 | 無料相談といったオファーにより、見込み客からの問合せに誘導するためのブログ |
見積もりの依頼 | 価格見積もりや納期見積もりといった、各種見積もりの依頼獲得を目的としたブログ |
商品・サービスの販売 | 直接、商品やサービスの注文を受け付けるためのブログ。いわゆるECショップであり、ブログとしての難易度は最も高い。購入者から信頼感を得られるかどうかが最大のポイント。 |
本体サイトへの集客 | 本体の会社サイトへ誘導するための集客ブログ。魅力的なコンテンツと検索サイト対策が必要であり、難易度としては比較的高い。 |
上記を参考にして、何となく「社長日記を掲載する」のではなく、アクセスしてもらった人に「具体的にどんなアクションを取ってもらいたいか」を明確にしましょう。
「ブログを読んでもらえればよい」というふうに考えるのではなく、アクセスしてくれた人にどんな「アクション」をとってもらいたいのかを常に意識しましょう。
もちろんこの表に掲載した「ブログの目的」は、あくまでも例にすぎません。
御社の戦略に合わせて、必要な目的を検討いただければ結構です。
ただし、常に社長のブログにアクセスした人に、どのようなアクションを取ってほしいのか(=ブログの目的)を念頭におくことが大切です。
繰り返し申し上げているように、「ブログ」は単なる「ツール」に過ぎません。
御社の「売れる仕組み」の中で、この「ツール」を使って「何をしたいのか」をなるべく具体的に考えていきましょう。
フォーム機能の連動
さて、社長のブログ成功のもう一つのポイントは、フォーム機能を使いこなすことです。
上記でお話ししたように、社長のブログを作成するに当たっては「目的」が大切です。その目的に合わせて、ブログ上に「フォーム」を用意してあげましょう。
社長のブログにお客さんがアクセスしてくれた後、お客さんが御社とコンタクトを取ろうと思ったとします。
その場合、具体的にコンタクトをとる方法としては、次の3つの方法が考えられます。
- 電話
- 電子メール
- ブログ上の各種フォーム
いずれの方法であれ、社長のブログのコンテンツを読んで御社と連絡を取ろうとしたお客さんを、きちんとサポートしてあげるのは最低限のマナーです。
(1)の電話は最も簡便な方法なのですが、深夜や休日の対応が困難な点や、双方にとって記録が残らないという問題があります。
(2)の電子メールは、お客さんが必要な情報(住所、氏名、等)を漏れなく記載してた上で、しかもメールとしての体裁を整える必要があるため、お客さんにかなりの負担を強いることになります。
従って、お客さんからコンタクトしていただきたいのであれば、お客さんの画面入力を簡単にサポートできる「フォーム機能」が不可欠になるのです。
ホームページにフォーム機能がないと、例えば資料請求の場合など、お客さんはどんなふうに請求すればよいのかわかりません。
深夜で電話がつながらないと、メールで「○○資料を送って下さい」と依頼するしかありません。
しかし資料送付先の住所氏名が漏れている等で、その後何回もお客さんとメールでやりとりすることにもなりかねません。
結果的にお客さんにご迷惑をおかけするか、面倒くさくなってお客さんが諦めてしまいます。
従って、商売で社長のブログを利用するのであれば、「フォーム機能」は不可欠だということをぜひ覚えておいてください。
フォームの種類
さて社長のブログでの利用が想定される「フォーム機能」としては、下記フォームが代表例です。
- 問い合わせフォーム
- 資料請求フォーム
- セミナー申し込みフォーム
- 製品やサービスに関する質問フォーム
- 小冊子購入フォーム
- カタログ請求フォーム
- サンプル商品申込みフォーム
- 無料相談申込みフォーム
- メルマガ登録フォーム
- メルマガ解除フォーム
御社のホームページの目的に合わせて、上記のフォームから必要なものをブログに用意するようにしていきましょう。
こうしたフォームを用意するかどうかで、お客さんの反応に何倍もの差がでてしまいますから。