本講座では、ホームページ作成の「SEO対策」についてお話しします。
ホームページ初心者の方を対象に、SEOの基本と対策方法をわかりやすく、専門用語を使わず説明していきますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
SEOの読み方(SEOとは何の略?)
SEOとは、Search Engine Optimization の頭文字を取ったもので、「エス・イー・オー」と読みます。
たまに「セオ」と読む方がいますが、「エス・イー・オー」と読むのが正しいですのでお間違えなく。
SEOとは?
SEOとは「検索エンジン最適化」という意味で、自分のホームページをYahoo!やGoogle等の検索エンジンの検索結果の上の方に表示させるテクニックのこと。
検索サイトの検索結果は、上の方ほどよくクリックされますから、検索結果の上位に表示されれば、ホームページのアクセス数(訪問してくれるお客さんの数)がグッと多くなります。
逆に、検索結果の後ろの方、たとえば1,000番目くらいに表示されても、誰もそこまで検索結果を見ません。
ですから、検索結果の少しでも上の方に表示させるSEOが大切になってくるのです。
SEO対策とは?
なお、このSEOに対して「SEO対策」という用語も使われますが、SEOもSEO対策も、ほとんど同じ意味と考えて頂いて問題ありません。
SEOで一位表示
それでは実際にSEOの成果をご紹介してみましょう。上記はGoogleで「ワードプレス」というキーワードで検索した結果の画面です。
「ワードプレス」とは、世界で一番人気のあるホームページ作成ソフトで、月間に6万回ほど検索されています。
上の方に並んでいるのが広告で、お金を払えば誰でもここに表示させることができます。
その広告の下に出てくるのが「検索結果」。1回あたり10個の検索結果が表示され、11個目からは次のページに表示されます。
この画面の2番目に表示されているのが、ワードプレスの公式サイト。ワードプレスの本家本元のサイトが2番になっています。
ちなみに1番目に表示されているのが、当社のページ。おかげさまで、ワードプレスの公式サイトよりも当社のページの方が上に表示されています。
この後お話しするSEO対策を行ったことで、ワードプレスの公式サイトよりも上の1番目に、当社のページを表示させることができました。
この原稿の執筆時点の画面なので、あなたが今検索すると順位が違うかもしれません。ただ、SEO対策を行えば特定のキーワードで検索結果の上位に表示させることができるということは、ご理解頂けたのではないでしょうか。
なぜSEOが必要なのか?
それでは続いて、そもそもなぜSEOが必要なのかについて考えてみましょう。
もしあなたが実社会でお店を出すなら、どこに出店しますか?
きっと人通りが多い所に出店すると思います。
なぜなら、お店の前をたくさんの人が通っているから。
人通りがあれば、あとは目立つ看板やおしゃれなショーウィンドウを用意することで、お客さんはお店の存在に気がついて、勝手に入って来てくれます。
ホームページは荒野の一軒家
一方、ホームページというのは、「インターネットという荒野」にポツンとたたずむ一軒家のようなもの。
誰も周りを歩いていません。
誰も歩いてないので、当然、あなたのホームページにお客さんは気づいてくれません。
だからホームページを作っても、そのことを教えてあげなければ、永遠にあなたのホームページの存在をお客さんが知ることはありません。
そのため、いつまでたてもお客さんは来てくれないのです。
集客とSEO
現実のお店では「店の前を通っているお客さんを、いかに店の中に連れてくるか」がポイントです。
一方ホームページの場合、「あなたのホームページの存在を知らないお客さんに、どうすればHPを知ってもらえるか」がポイントとなるのです。
従ってホームページでは、現実の店に比べて「集客」の重要性が格段に増します。
そしてこの「集客」のために必要なのが「SEO」なのです。
SEO対策の効果(表示順位とクリック率)
さてそれでは、SEO対策を施した場合、アクセス数にどれくらいの効果があるか考えてみましょう。
Yahoo!やGoogleでは、検索した人は検索結果の画面を上から見ていって、自分が探している情報がありそうなページをクリックします。
上から見ていきますから、当然、上の方に表示された方がクリックされやすくなります。
少し前の調査ですが、この表は米国の調査会社が2017年に発表した数値で、Googleの検索結果とクリックの関係を表しています。(出典元 : Internet Marketing Ninjas)
クリック率とは、検索した人の内、検索結果をクリックした人の比率を表しています。
たとえば1位表示されると、検索した人の21.1%ですから、100人検索した人のうち21人がそのページを訪れることになります。
でも10位表示だと、わずか1.6%の人しかページを訪れてくれません。100人検索しても、わずか1人~2人しかアクセスしてくれないのです。
そして11位以下だと、これよりさらに少なくなってしまいます。
せっかくホームページを作っても、お客さんが来なければ何の役にも立ちません。
お客さんを集めるためには、検索結果のなるべく上の方に表示させた方が有利なことを、この表からご理解いただけることと思います。
SEO対策の費用
さて、 ホームページにSEO対策を行う際に、どれくらいの費用がかかると思いますか?
SEOの費用は、大きく初期費用と、毎月の施策に関する月額費用の二つの費用が必要になります。
また、SEO対策つきのホームページ作成サービスを選ぶか、公開済みのホームページへのSEO対策サービスを選ぶかで、費用が変わってきます。
あくまでも参考値ですが、以下にSEOサービスの費用の相場をまとめてみました。
SEOつきHP作成サービス | (公開済みHPへの) SEOサービス |
|||
---|---|---|---|---|
業者が すべてSEOを実施 |
自分で 一部のSEOを実施 |
業者が すべてSEOを実施 |
||
初期費用 | SEO方針検討 | 200万円〜 | 5万円〜 | 50万円〜 |
SEO設定 | 20万円〜 | |||
HP制作 | – | |||
月額費用 | SEO支援ツール | – | 5千円/月〜 | – |
ページ追加 | 3万円/月〜 | 無料 (自分で更新) |
30万円/月〜 (最低6ヶ月) |
こちらの表は、実績のある腕の確かなSEO会社の費用を載せていますので、少し高めの金額になっているかもしれません。
キーワードの難易度によってSEOの費用は上下しますし、これより安い業者もあるのですが、「SEOでそれなりの結果を出そうと思うと、これくらいの費用はかかるんだ」という感じで参考にしてみてください。
さて、業者にお願いする場合は、最初からSEO対策こみでホームページを作ってもらう方が、結果的に安くあがります。
腕の良い業者にSEO対策こみでHPを作ってもらうと200万円は覚悟した方が良いですが、高額な分、しっかり結果を出してくれることと思います。
公開済みHPへのSEOサービス
一方、公開済みのホームページにSEOサービスをつける場合は、SEO費用が別途かかります。
方針検討やSEO設定に費用がかかるだけでなく、SEO用のページ追加に毎月30万円程度の費用が必要です。
しかも最低6ヶ月はサービスの継続が求められることが多いですから、トータルではかなりの出費を覚悟しましょう。
SEO対策を自分で行えば安上がり
もちろん全部自分でSEO対策すれば、費用はかかりませんので、ネットが得意な人は自作でSEOにトライしてみましょう。
ただ、「全部自分でやるのは心配だし、期間もかかる」とお考えの方には、マーケティングCMSを使うのがおすすめです。
マーケティングCMSとは、SEO機能がついたHPツールのこと。
月額費用は必要になりますが、マーケティングCMSを使えば初心者の方でも比較的簡単に自分でSEO対策が行えます。
さらに「全部自分でSEO対策をする」のではなく、制作会社に一部作業をお願いする、という方法もあります。
キーワード選びや難しい設定部分は制作会社にやってもらい、簡単な部分だけをマーケティングCMSを使って自分でSEO対策をする、という方法です。電話サポートサービスがついていますから、何か分からないことがあれば、気軽に教えてもらえます。
いわば「一部だけ自分でSEO対策する」というやり方。
この方法なら、初期費用が5万円程度で、マーケティングCMSの利用料とサポートがついて月額費用も5千円くらいですから、比較的お安くSEO対策ができると思います。
なお、こうしたサービスはいくつかありますのでネットで調べて頂ければと思いますが、もしイメージがつかないという方は、以下のページを参考にしてみてください。
SEO対策つき「自分で更新できる」HP作成サービスはこちらをクリック
SEO対策とはGoogle対策
さて、日本では、どの検索エンジンが一番使われているかご存じですか?
右図は国内の検索エンジンのシェアです。
(出典元 : statcounter)
日本で一番利用されてるのはGoogleで、シェア74%。
その次がYahoo!で20%です。
他の検索エンジンはわずか6%なので、日本ではGoogleとYahoo!の対策だけしておけばよいということになります。
Yahoo!とGoogleは同じ検索結果
それでは次に、Yahoo!とGoogleの検索画面を比較してみましょう。下記は先ほどの「ワードプレス」で検索した画面です
両者を見比べて頂ければお分かりのように、上部の広告欄は違うのですが、検索結果はほぼ同じ。
実は、Yahoo!は内部的にGoogleを利用しています。Yahoo!の検索結果に、Google検索結果を組み合わせて表示しているのです。
そのため、Yahoo!とGoogleはほぼ同じ検索結果を表示します。つまりGoogleの検索結果で上位表示されれば、Yahoo!でも上位表示されるということ。
Googleの対策さえしておけば、Yahoo!とGoogleを足した94%の検索結果で上位表示されるのです。
従ってSEO対策とは、すなわちGoogle対策ということになります。
どうすればGoogleで上位表示されるのか?
さてそれでは、どうすればGoogleの検索結果で上位表示されるのでしょう?
Googleは検索のロジックを秘密にしているため、外からはそのロジックを推測するしかありません。
ただGoogleは、基本的なポイントをまとめた下記のSEOの解説書を公開しています
この基準書(検索エンジン最適化スターターガイド)では、Googleが公式に「Googleで上位表示されやすいホームページの作り方」を解説しています。
この資料の推奨事項を守ることが、Googleで上位表示するための第一歩。Googleがお墨付きを与えたSEOのテクニック集ですから、まずはこの内容を実践していきましょう。
もし興味があれば、直接原本に当たって頂ければと思いますが、記載内容が専門的なので、初心者の方にはちょっと難しいかもしれません。
ただ、先ほどの「ワードプレス」で当社サイトが一位表示されているのも、基本はこの資料の方針を愚直に実践しているから。
この講座では、この基準書の内容を踏まえて、当社が実践してきたSEOのポイントをお話ししていきます。
初めてでもすぐに実践!SEOの基本ガイドブック
自分でSEO対策をすることでコスト的にも安上がりになります。SEO対策は自分でできるようになると長くホームページを運用していくときに役に立ちます。
これからSEO対策を始める方向けのガイドブックを無料でダウンロードできます。
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SEO対策(1)キーワード選び
それでは早速、Googleの基準書に基づいて、SEO対策を解説していきましょう。
まずSEO対策の1つ目は、キーワード選び。
SEOで一番大切なのは、集客につながるキーワードを選ぶこと。お客さんが検索しないキーワードでSEO対策しても、意味がありません。
そのキーワードで上位表示できたとしても、お客さんが検索しなければホームページにアクセスしてはくれませんから、SEOの工数がすべて無駄になってしまうのです。
ですから、対象のお客さんを具体的にイメージして、お客さんが検索しそうなキーワードを選ぶことが重要なポイントになります。
勝てるキーワードかを判断する
お客さんが検索しそうなキーワードを選んだら、次はそのキーワードで上位表示が可能かどうかを調査します。
ライバル企業も狙っているキーワードだと競争が激しいですから、後発で上位表示するのは大変です。
初めてSEO対策に取り組むのなら、競争があまり激しくない、比較的簡単に上位表示可能な「勝てそうなキーワード」を選びましょう。
キーワード選びの具体的な手法
キーワード選びの詳細については、必修講座「集客できるSEOキーワード選定法」でお話ししていますので、具体的なポイントを知りたい方はこちらで学んでおきましょう
SEO対策(2)titleとdescrption
勝てそうなキーワードを選んだら、続いてそのキーワードをページに設定するのが、SEO対策の2つ目となります。
ページ設定のやり方をお話ししようと思うのですが、具体例の方がイメージが沸くと思いますので、右記の当社販促サイトを例に説明します。
このサイトでは、歯科医院むけのホームページ制作サービスを紹介しています。
上位表示を狙いたいのは、「歯科医院 + ホームページ制作」という組合せキーワード。
ホームページ制作をご検討中の歯科医院の先生方が、検索しそうなキーワードを選びました。
さて、実際にGoogleで「歯科医院 ホームページ制作」と入力して検索すると、こんな風に表示されます。1番目に表示されているのが先ほどの当社販促サイトです。
検索結果を見ると、検索に利用した「歯科医院」と「ホームページ制作」というキーワードを含んだ説明文が表示されています。
どうしてGoogleの検索結果にキーワードを含んだ説明文が表示されるのかというと、あらかじめページにキーワードを仕込んであるから。具体的にはページの「HTML」に、Googleに表示されやすいような仕込みを行います。
下記は1位表示されている当社販促サイトの「HTML」です。初心者の方はよく分からないと思いますが、HPはこのような専門用語で記述されています
<!DOCTYPE html><?ra-page image-convert="no" g="SP" ?>
<html lang="ja" prefix="og: http://ogp.me/ns#">
<head>
<meta charset="UTF-8"/>
<title>歯科医院のホームページ制作なら【あきばれホームページ作成】</title>
<meta name="description" content=" 歯科医院専門のホームページ制作サービス。スマホサイトとSEOつきの歯医者むけホームページ作成が20万円。歯科業界出身者がHP作成を担当"/>
<meta property="og:image" content="http://www.akibare-shika.jp/_p/acre/12445/images/pc/96bef83e.png"/>
<meta property="og:type" content="website"/> <meta property="og:url" content="https://www.akibare-shika.jp/"/>
<link rel="canonical" href="https://www.akibare-shika.jp/"/>
<meta name="disparea" content="vga"/>
<meta name="format-detection" content="telephone=no"/>
このHTMLの<title>と<description>という部分に、キーワードを仕込んだ文章を設定すると、Googleの検索結果に表示されます。
このHTMLと先ほどの検索結果を見比べて頂くと、上記HTMLで色をつけている部分が、そのままGoogleの検索結果に表示されているのがお分かり頂けることと思います。
titleとdescrptionにキーワードを仕込むと評価が高い
Googleは、クローラーと呼ばれるプログラムを使って、世界中のホームページのHTMLを収集しています。
そしてHTMLの中の<title>という部分と、<description>という部分に設定している文章を解釈して、こんな風に判断します。
「title と description に【歯科医院】と【ホームページ制作】というキーワードが含まれている。きっとこのサイトは、【歯科医院】と【ホームページ制作】に関して重要な情報が掲載されているに違いない」
その結果Googleは、当社サイトを一位表示してくれた訳です。
どうやってHTMLにキーワードを仕込むか
もちろん一位表示されているのはこれだけが理由ではないのですが、この<title>と<description>にキーワードを仕込んだ文章を設定するのが、SEO対策として最重要事項の一つ。
必ずHTMLにこの <title>と<description>の設定は行いましょう。
ただ問題なのは、このHTMLを設定するには専門のスキルが必要なこと。
初心者の方はHTMLを自分で変更するのは大変ですから、お使いの制作会社にお願いして設定してもらった方が安心です。
自作の人はツールで設定
制作会社を使わずご自身でHPを自作しているという方は、HPツールの管理画面から設定できると思いますので調べてみましょう。
右記は当社が提供しているマーケティングCMSの管理画面です。
管理画面の「ページタイトル」に入力した内容が<title>に、「ページ概要」に入力した内容が<description>に変換されて出力されます
このツールに限らず、このような設定が可能なツールがいくつかありますので、ご自身でHTMLに<title>と<description>を設定しておきましょう。
この部分に狙ったキーワードをさりげなく含めておおけば、Googleに評価されて上位表示されやすくなります。
キーワードを仕込んだ説明文
それから、HTMLに<title>と<description>を設定する際は、キーワードを仕込んだ説明文をどう作るかも重要なポイント。
Googleに評価されやすい文章を作ることに加え、少しでも多くの人が検索結果をクリックしてくれるように、お客さんがクリックしたくなる文章を作ることも大切です。
ただこの辺は日本語の文章力のスキルも必要になるので、初心者の方は、SEOに詳しい方に文章を作ってもらいましょう。
あるいは自分の作った文章を、SEOに詳しい人に見せてアドバイスをもらうことをお勧めします
SEOのアドバイス
こうしたSEOに関するアドバイスや各種設定代行がどんなものか、初心者の方はイメージがつきにくいかもしれません。当社が提供しているSEOアドバイス時のコンサル内容を「WEBのプロが電話でコンサルティング」ページで簡単に説明してありますので、SEOサービスのイメージをつかみたい方はご一読ください
SEO対策(3)Google推奨のシステム対応
さて、SEO対策の3つ目は、Googleが求めているシステム的なお作法を守ることです
先ほどご紹介したGoogleのガイドブックでは、技術的にGoogleの求める推奨設定が色々と記載されています。
- サイトのディレクトリ構成
- ナビゲーションの階層構造
- パンくずリスト
- XMLサイトマップ
- テキストベースのナビゲーション
- アンカーテキストの書式設定
- robots.txt
- モバイルサイトマップ
- 適切なDTD宣言
- If-Modified-Since HTTP ヘッダー
HPの初心者の方が上記を見てもチンプンカンプンだと思いますが、ここに上げた項目はすべてGoogleの推奨設定。なるべくGoogleの推奨通りに対応しておきましょう。
どうすれば設定できるのか?
ネットに詳しい方なら、こうした設定事項をご自身で対応されていることと思います。
でも、初心者の方にはちょっとハードルが高すぎると思いますので、まずは現在ホームページを管理している制作会社に相談してみましょう。
制作会社に「Googleの推奨の設定で、ホームページを作ってください」という依頼してみるのがお勧めです。
自作している人は
一方、ホームページを自作している人は注意が必要。
無料ツールを利用している場合、Googleの推奨設定に対応していないツールもあります。
念のため、マニュアルを参照するか、サービスの提供元に確認した方が良いかもしれません。
マーケティングCMSなら対応していることが多い
なお、「マーケティングCMS」に分類されるHPツールの場合は、Googleの推奨設定に準拠していることが多いようです。
SEO対策機能を標準で実装しているのがマーケティングCMSの特徴なので、SEO対策として上記のGoogleの推奨機能に準拠しているツールが多いのです。
またワードプレスをご利用の場合は、色々とプラグインを導入する必要がありますので、こちらも自分のプラグインを調べておきましょう
SEO対策(4)ページを増やす
さて、SEO対策の4つ目は、狙っているキーワードに関連するページを増やすこと。
キーワードが決まったら、そのキーワードに関連するページをどんどん増やしていきましょう。
狙ったキーワードに関連して、アクセス者の役に立つ情報が含まれているページを、作成してみてください。
たとえば整体院のホームページなら、腰痛治療や鍼灸に関するページを増やしましょう。腰痛の発生原因や対処法、再発防止策、具体的な治療の内容、治療の流れ、患者さんの声、スタッフ紹介、等、キーワードに関連しそうな内容のページを増やして行きます。
関係のないページを増やしても逆効果
逆に、まったく関係のないページを増やすのは逆効果。
先ほどの例なら、腰痛治療と関係のない話、たとえば院長先生のゴルフの話や、友人とカラオケに行った話、等、治療とまったく関係ないページを増やしても、SEOの効果はほとんどありません。
何ページくらい用意するのか?
ところでSEO的には、どれくらいのページ数を用意しなければいけないと思いますか?
SEOのために用意すべきページ数は、狙っているキーワード次第です。競争が激しいキーワードなら何百ページも必要ですし、ライバルが少ないキーワードなら、10ページもあれば充分です。
必要なページ数を考える際には、
- 自分が上位表示したいキーワードで実際に検索し
- 上位に表示されているサイトのページ数を数えてみる
という方法がお勧めです。
一般論としては、狙ったキーワードで上位表示するには、すでに上位表示されているサイト以上のページ数が必要。
後からSEOを始めたサイトがページ数で劣っていると、先行しているサイトに追いつくのはとても難しいです。
ですから、すでに上位表示されているサイトより少しでも多くページを用意するようにしていきましょう。
ページ数の数え方
ページ数の具体的な数え方については、必修講座「集客できるSEO検索キーワード選定法」をご覧ください。
ページ数の増やし方
さて、すでに上位表示されている競合のページ数が分かったとして、必要なページを用意するにはどうすればいいでしょうか。
一番手っ取り早いのは、SEO会社に頼んで、SEOのページを作ってもらうこと。
先ほどの「SEOの費用」でもお話ししたように、SEO会社に頼むと毎月30万円程度の費用はかかるものの、SEO効果の高いページを用意してくれます。
あるいは、ふだんお世話になっている制作会社に頼むのもよいでしょう。SEO会社より少しは安くしてくれるかもしれません。
できれば自分でページ数を増やしましょう
ただ多くの方は、ページの追加費用を惜しんで、なかなかページを増やしません。
その結果、ページが増えず、SEOも効かず、いつまでたってもホームページに集客できない、という悪循環に陥りがち。
その点、ホームページを自作している人は、無料でページを追加できますから、SEO的には有利です。
1週間に2ページくらいのペースで、継続的にページを増やして行きましょう。
もし可能なら、マーケティングCMSを使ってページを増やすと、無料ツールより早くSEOの効果が出ます
ブログを書けばSEO上位表示?
ところでネット業界では、「ブログ」を書いてページ数を増やせばSEOに効果的だ、と主張する方が少なくありません。
でも、これには注意が必要。
私の経験上、「ブログを書けばSEOに効果的」というのは誤った考え方です。
本業と関係ない内容のブログを書いても、SEOの効果はほとんどありません。
場合によっては逆効果。
ブログでの失敗事例
たとえば当社でリニューアルをお手伝いした歯科医院のケースをご紹介すると、医院のホームページの中でブログを熱心に更新していたのですが、当社にご相談頂いた時にはちっともSEOが効いてきませんでした。
その先生はギターが大変上手な方で、ブログの中でも趣味のギターの話をたくさん書かれていたのです。
その結果、どうなってしまったかというと、Googleがその先生のことを「歯科医師」としてではなく、「ギタリスト」として評価してしまったのです。
そしてGoogleは、「ギタリストが経営している歯科医院は患者にとってお勧めのページではない」と判断して、「歯科」や「歯科医院」というキーワードでは検索結果に表示してくれなくなってしまったのです。
そこでリニューアルの際に、ギターに関するブログはすべて削除して、歯科医院に関するページだけに絞りこんだのです。
その後しばらくして、無事にこの先生のホームページは、歯科医院関連のキーワードで無事に上位表示されるようになりました。
ブログより、きちんとしたページで情報提供
決してブログがダメだ、という訳ではないのですが、この事例から分かるように、本業と関係ない、あるいは狙っているキーワードと関係のない内容でブログを書くのは逆効果。
書けば書くほど、SEOにマイナスの影響が出てしまいます。
SEO対策(5)読まれるコンテンツを作る
SEO対策の5つ目は、お客さんが読みたくなるようなページを作ること。
Googleが提供する「検索エンジンス最適化スターターガイド」の14ページに、「質の高いコンテンツを提供しよう」という提言がされています。
ここの内容を意訳すると、Googleは検索する人にとって「質の高いコンテンツ(内容)」を用意したページを検索結果の上位に表示しますよ、ということで、「ページの質が高いこと」が大切な要素だということを意味しています。
質の高いコンテンツ とは ?
それではGoogleの考える「質の高いコンテンツ(内容)」とは何でしょうか?
Googleは色々な観点で「質の高いコンテンツ」を定量化して検索順位を決定しているのですが、我々が比較的簡単にイメージできる基準としては「アクセス者に読まれている」かどうか。
検索結果経由でアクセスしてくれた人が、どのくらいそのページを熱心に読んでいるかが、「質の高いコンテンツ」を判断する一つの基準になります。
Googleはアクセス者の動きを収集している
GoogleはChromeという、国内シェア70%のブラウザーを提供しています。
そしてGoogleはこのChromeを経由して、ホームページにアクセスした人の動きを収集しています。Chrome上の動きをもとに、「質の高いコンテンツ」のページかどうかを判断しているのです。
たとえば、Googleの検索結果からあなたのページにお客さんがアクセスしたとします。
そしてそのお客さんが、ページを開いて3秒で立ち去ってしまったとしたら、おそらくそのページはお客さんにとってほとんど役に立たなかったのでしょう。
逆にお客さんさんがページにアクセスして、少しずつスクロールしながら、15分かけて一番下まで読んだとします。しかもページの最後のリンクをクリックして別のページにアクセスして、そちらのページもじっくり読みこんんだとします。
この場合、そのホームページはアクセス者にとって、とても「質の高いコンテンツ」だったと推測されるのです。
熱心に読まれるページが評価される
このように、ブラウザの動きを元に、Googleはそのページがアクセス者にとって有益なページだったかを判断します。
ページの滞在時間、どこまでスクロールしたか、どの部分でスクロールが止まってじっくり読まれているか、マウスの動き、どのリンクをクリックしたか。
こうした情報を収集して、ページの評価を行うのです。
そしてアクセス者が「熱心に読んでいる」、すなわち「質の高いコンテンツ」のページだと判断されると、検索結果の上位に表示されます。
アクセスして3秒で立ち去ってしまうページではなく、15分かけてじっくり読み込まれるページの方を、検索結果の上位に表示してくれるのです。
お客さんが知りたい情報を掲載する
それでは、どうすればお客さんがじっくり読んでくれるページを作れるでしょうか。3秒で立ち去るのではなく、下の方まで熱心に読んでくれるページを作れるのでしょうか?
大きく2つのポイントがあります。
一つ目は、狙ったキーワードで検索する人が何を知りたいのかを想像すること。
検索するお客さんが「知りたい」と思っていそうな内容をページに載せれば、お客さんがそのページを熱心に読んでくれる可能性は高くなります。
たとえば、「腰痛 新宿」という検索で上位表示したい場合、その患者さんは、どんなことを「知りたい」のか想像してみるのです。
患者さんが何を知りたいのか想像してみると、たとえば、腰痛をどうんな風に治療するのか、料金はいくらか、保険は効くのか、痛いのか、営業時間は、院長はどんな人か、場所はどこか、等々、色々と思いつくと思います。
こうした患者さんが知りたそうな情報を、HPに掲載するのです。
知りたい情報が載っていれば、患者さんは熱心にページを読んでくれることでしょう。
客前で話している内容を掲載する
それからもう一つ、ふだんお客さんの前で話している内容も、アクセスした人が熱心に読んでくれるコンテンツの候補です。
お客さんを目の前にして話す場合、相手の反応を見ながら、お客さんが興味を持ちそうな内容を無意識に選んで話しているはず。
興味のない話をすると、お客さんが冷たい反応を示しますから、すぐに話題を変えて、なるべくお客さんが興味を持ってくれそうな話をしているはずなのです。
そして目の前のお客さんが興味を持ってくれるなら、その内容はきっとHPにアクセスした人も興味を持ってくれるはず。
たとえば税理士さんは、税制改正ニュースをホームページによく載せていますが、客先で税制改正の条文を一つずつ解説してはいないはず。
税制改正の法律的な解釈にお客さんは興味を示さないので、代わりに「税制改正があるので、こうしておかないと税金が増えますよ」といった節税の提案だと思います。
であれば、その内容をホームページに掲載しましょう。
ふだん目の前のお客さんに話している「お客さんが興味を示してくれる話」をホームページに掲載すれば、きっとホームページにアクセスした他のお客さんも熱心にその情報内容を呼んでくれることと思います。
熱心に呼んでくれるページを作れば上位表示
この二つの観点で選んだ内容をホームページに掲載すれば、きっとアクセス者が「熱心に読んでくれる」コンテンツになると思います。
そしてアクセス者が熱心に読んでくれれば、そのページの評価は高くなって、検索結果の上位に表示されやすくなるのです。
まとめ
以上、初心者の方むけにSEOのポイントをお話ししてきました。少し難しい話もあったかもしれませんが、SEOのイメージは掴んで頂けたでしょうか。
それでは最後に本講座のポイントをまとめておきますので、ぜひ頭の中を整理してみてくださいね。
- SEO対策とはGoogle対策。Googleが公開している基準書に基づいてSEOに取り組みましょう
- SEOを専門業者に頼むと200万円以上かかりますが、上位表示される可能性は高いです。一方、もし予算が厳しいなら、SEOの一部を自分で行うとコストを安く抑えられます
- SEO対策の一つ目は、勝てるキーワードを選ぶことです
- SEO対策の二つ目は、<title>と<description>にキーワードを仕込むことです
- SEO対策の三つ目は、Googleの推奨設定を遵守すること。技術的に難しいですが、この対策の効果は高いです
- SEO対策の四つ目は、ライバルよりも多くのページを用意すること。マーケティングCMSを使ってなるべく多くページを作成しましょう
- SEO対策の五つ目は、お客さんが熱心に読んでくれるコンテンツを用意することです
以上をもとに、ぜひあなたのページを上位表示させていってください。
初めてでもすぐに実践!SEOの基本ガイドブック
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