今回は、「サービスプランや価格の決定で迷ったときに参考にしたい考え方」をご紹介する最終回です。
前回までの2回で、
(1)安い買い物がしたいのではなく「よい買い物」がしたい
(2)「高い」「安い」は相対的に判断される
(3)高い商品を売っている企業の商品は高品質に見える
(4)「高い」「安い」の判断材料は、売り手側から与える
の4つをご紹介しました。
▼その1の記事
https://www.akibare-hp.jp/ml/plan-reference-6-things-1/
▼その2の記事
https://www.akibare-hp.jp/ml/plan-reference-6-things-2/
今回は、
(5)松竹梅の法則を活かす
(6)価格は変わらなくても、見せ方で売れ行きは変わる
と、さらに具体的に使えるテクニックをご紹介していきます。では早速行きましょう。
(5)松竹梅の法則を活かす
サービスや価格の見せ方としてよく使われるテクニックの一つに「松竹梅の法則」があります。
人は、選択肢を3つ提示されると、一番上と一番下を選ぶことを敬遠する心理が働きます。これが松竹梅の法則です。
おすし屋さんで「特上・上・並」という選択肢があるとき、一番売れるのは真ん中の「上」です。一番安いものはなんとなく物足りなく感じられ、一番高いものはそこまでの贅沢は・・・と感じてしまう心理が働くからです。
みなさんも3つの選択肢から真ん中の商品を選んだことがあるのではないでしょうか?
松竹梅の法則を活用するポイントは、
- ラインナップを3つに絞る
- 真ん中に一番売りたいサービスを持ってくる
ということです。
3択は、選ぶ満足感を与えることもでき、なおかつ、迷いすぎず決断しやすいという効果もあります。ラインナップを増やしすぎると「迷った末に買わない」という結論になりがちです。
逆に選択肢を減らして2択にすると、今度は一番安い商品のほうが売れるようになり、客単価が下がります。
一番上に高い商品があるからこそ、真ん中の商品をお買い得に感じる効果が働き、真ん中の商品が売れやすくなるのです。
なお、一番上には高いなりの価値がある商品を置いてください。サービス内容や性能がさほど変わらないのに値段だけ高い商品を置いてしまうと、高い商品を選んでくれた良いお客さんの信頼を損ねることになります。
「松竹梅」で後押しをするときは、どれを選んでも、この商品を選んでよかったと思ってもらえるようにすることが大切です。
(6)価格は変わらなくても、見せ方で売れ行きは変わる
あまり売れ行きのよくない商品がある場合、「値下げすれば売れるかも」と、値段を下げてしまうと価格競争に巻き込まれてしまいます。
価格を変えなくても、「見せ方」で売れ行きが変わった例はたくさんあります。
例えば、商品のネーミングやパッケージを変えて、売れ行きが変わった例もあります。
もともとは『缶入り煎茶』という名前だったとある商品は、ネーミングを変更してヒット商品になりました。
そう、みなさんもご存じの伊藤園『お~いお茶』です。大学生に対して意識調査を行い、若年層にもお茶を買ってもらうために見直された名前が大ヒットのきっかけとなったと言われています。
価格表示の見せ方によっても、売れ行きは変わってきます。
5千円で売りたい商品を単に「5千円」と表示するよりも、
定価8千円 → 売値5千円
としたほうが、心理的に安く感じられることはよく知られていますね。
また、「10,000円を9,800円にする」というように、わずかに値段を下げて一桁少なくすることで安く感じさせる端数効果もよく使われます。
そのほかにも、「最初に高価なものを提示する」「一日あたりにすると○円、と換算する」など、価格表示には、さまざまなテクニックがあります。
なお、わざと定価を吊り上げて落差を大きく見せる行為(二重価格表示)は、不当景品類及び不当表示防止法違反となりますので、やらないようにしましょう。
また、スーパーやコンビニなどの小売では、陳列の仕方で商品の売れ行きが変わります。
ホームページで販売する場合も、サービス名や価格表示の方法、サービスを紹介する順番などを工夫すると、価格を変えなくても売上を上げることが可能です。
以上、3回に渡り、サービスプランや価格の決定で迷ったら参考にしたいポイントをご紹介してきました。
「なかなか売れない」という商品をそのままにしたり、安易に値下げで売り切ろうとしたりするのではなく、ホームページで見せ方や商品ラインナップなど、試行錯誤を繰り返してみると、大きな改善につながるケースがあります。
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ご興味のある方はご覧になってみてくださいね。
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