今回は、サービスプランや価格決定で迷ったときに参考にしたい考え方をご紹介します。
新しい商品を出すとき、あるいは既存の商品を見直すとき、サービスプランや価格はとても大事な戦略のひとつです。
サービスプランや価格決定で参考にしたい考えかたは、全部で6つあります。
- 安い買い物がしたいのではなく「よい買い物」がしたい
- 「高い」「安い」は相対的に判断される
- 高い商品を売っている企業の商品は高品質に見える
- 「高い」「安い」の判断材料は、売り手側から与える
- 松竹梅の法則を活かす
- 価格は変わらなくても、見せ方で売れ行きは変わる
一度にすべてご紹介するのは難しいので、3回にわたってお伝えしていきましょう。
今回は6つのうち2つをお伝えします。ぜひご一読ください。
(1)安い買い物がしたいのではなく「よい買い物」がしたい
「コスパ」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。コストパフォーマンスの略で、女性向けの雑誌などではよく見かけます。
例えば、低価格で効果の高い化粧品は「コスパ抜群の優秀コスメ」というような紹介のされ方をします。
ハイブランド化粧品の半額で、同じ効果を得られる化粧品があったら、ほとんどの人が安い方を選ぶでしょう。
「コスパの良い」商品なら、周囲の人にも勧めたくなるものです。
ただ低価格ではなく、価格から得られる満足感が高いかどうか。それが重要です。
人はただ安い買い物がしたいわけではありません。「こんなによい商品が安く買えた」という満足感も得たいのです。
(2)「高い」「安い」は相対的に判断される
人は価格について検討するとき、単純に○円以下は安い、○円以上は高い、と金額の大小だけで判断はしません。
比較対象となるものが何かによって、値段に対する感覚は変わります。
例えばスーパーやコンビニで買い物するときは、10円単位でも節約したくて、値引シールのついた商品を選んだりクーポンを使ったりする人がいたとしましょう。
ところがこんな節約をする人でも、200万円以上する車を買うときには、10万円以上するオプションでもあまり高いとは感じずに一緒に購入することもあります。
また、
- 最初から、5,000円と提示されている商品
- 1万円から、5,000円に割引きされている商品
では、同じ値段でも後者のほうが安く感じられます。
値段の「高い」「安い」は相対的に判断されることを意識して、サービスプランや値段を検討しましょう。
いかがだったでしょうか。
ただ単に価格を安くすれば、商品やサービスが売れるわけではありません。
その商品に値段以上の価値があるのか、値段以上の満足感が得られるのかが大切です。
このことを念頭に置いて、自社商品・サービスの適正価格を探ってみてください。
次回は引き続き、サービスプランや価格決定で迷ったときに参考にしたい考え方をご紹介していきます。