突然ですが、皆さんは、「乙女ロード」というのをご存じでしょうか？
これは、東京・池袋のサンシャイン６０ビルの足元にある、「漫画」
「アニメ」「同人誌」「フィギュア」といった類の専門店が多く集まる
通りのこと。
秋葉原といえば、いわゆる「オタク系」の男性が集まることで知られる
ようになりましたが、この「乙女ロード」は、その「女性版」といった
ところです。
こんなサイトがありましたので、ご興味のある方はのぞいてみてくださ
い。
▼乙女ロード／乙女の聖地
http://www.paradisearmy.com/doujin/pasok_otome_road.htm
ここは弊社オフィスにほど近い場所で、実は以前から気になっていたの
です。
そこで後学のためにと、先日、すべての店舗を見て回りました。（念の
ためにお断りしておきますが、私にはその手の趣味はありませんので。
(^^;)）
なかなか入る機会がありませんから興味津々でしたが、一歩店内に足を
踏み入れると、そこは「いかにも」な服装の女性たちでにぎわっていて、
私からすれば「異次元」とでも言えるような世界。
所狭しと並べられた商品を、妙齢の女性たちが熱心に品定めしている様
子は、かなり独特な雰囲気でした。
もっとも、私のような男性はほとんどいませんから、彼女たちにしてみ
れば、「この人はいったい何？」と白い目で見られていたかもしれませ
んけれど。(^^;)
ニッチなマーケットがビッグビジネスに
さて、私がそんなお店を見て回ったのには、理由があります。
それは、
こうしたビジネスがどのように成り立っているのか？
ということに関心があったからです。
その中の一軒に、「まんだらけ」というお店がありました。
「まんだらけ」は、全国に１１店舗を展開する東証マザーズ上場会社で、
年商７０億円、従業員数３１７名というから驚きです。
コミックや同人誌といった書籍販売をメインとしていますが、中でもこ
の池袋店は「乙女ロード」の店舗だけあって、女性にターゲットを絞っ
た品ぞろえになっています。
私は「同人誌」というものをよく知らなかったのですが、どうやら
アマチュアによる自費出版の漫画雑誌
のようなものなのですね。
私などは、なぜ素人が描いたものを読むのかが不思議だったのですが、
ひと口に同人誌といっても、オリジナル作品もあれば、有名アニメのキャ
ラクターを使って別ストーリーに仕立てたものなど、奥が深いようです。
棚に並んだ商品を見てみると、新刊もあれば、中古もあります。
同人誌は商業出版とは違い、
買い逃してしまうとなかなか手に入らない
ですから、中古に対する需要があるのは明らか。
つまり、新刊を買ったお客さんが、読み終わった同人誌をまた売りに来
るという、古書店と同じビジネスをしているのです。
調べてみると、この会社はもともと「まんが古書店」としてスタートし
ており、「漫画」に商材を絞った戦略で、ここまで成長してきたわけで
すね。
もちろん、近年の「オタク」ブームや「萌え」ブームによるところも大
きいのかもしれません。
しかし、ニッチなマーケットが、一般人の知らないところで大きなマー
ケットを形成している、ということが、私にとっては新鮮な驚き。
これをネットの世界で展開させれば、さらに大きなマーケットに化ける
のでは、とも思いました。
何ごとも、自分で体験してみないと本当のことはわかりません。
経営者として、常にアンテナを張り巡らし、小さなビジネスチャンスを
逃さないようにしたいものですね。＼(^^)√
