他店舗展開について
さて、本日は売上アップと店舗数の関係について考えてみます。
小売りやサービス業の場合、売上を増やす特効薬は、店舗を増やすこと。
1つ目の店舗の月商が3千万円だとすると、2店舗目を出せば6千万円。
3店舗目を出せば9千万円が見込めます。
店舗数にある程度比例して売上の増加が見込めるので、1店舗目が成功
した経営者は、売上アップのために他店舗展開をはかるのが常套手段。
一部の例外を除き、
・3千万の売上のお店を頑張って9千万円にするより、
・3千万円のお店が3つで9千万円
の方が、売上をあげるという意味では簡単なのです。
なぜ店を増やすと売上が増えるのか
ところで、なぜ、
・3千万円の店舗を9千万円にするより、
・3千万円の店舗を3つ作る方が簡単
なのでしょう?
それは、1店舗では、お客さんを集めるのが難しいから。
3千万円の店舗で9千万の売上をあげようとすると、客単価が変わらな
いとすると、お客さんを3倍集めなければいけません。
このお客さんを「3倍に増やす」というのが、とても高いハードル。
チラシを蒔いたり、呼び込みしたり、いくら試行錯誤したとしても、簡
単にお客さんが3倍になるわけではありません。
一方、お店を3つにすれば、比較的簡単にお客さんを3倍にすることが
できます。
もちろん立地はきちんと考える必要があるのですが、1店舗の来客数を
3倍にするよりも、お店を増やすことでお客さんを増やす方が、はるか
に簡単です。
そしてお客さんの数が増えれば、それに比例して売上も増えていきます。
店舗が3倍になれば売上も3倍に、店舗が5倍になれば、売上も5倍に
増えていくわけです。
こうした理由から、成功している飲食業や小売業では、たくさんの店舗
を展開しているのです。
ネットの「マルチサイト戦略」
ネットでも同じ観点から、複数の店舗(サイト)を展開すること
が良く行われます。
複数のサイトを運営する営業手法を
・マルチサイト戦略
と呼びますが、サイトを複数運営することで、売上アップを狙う
方法です。
たとえば税理士さんの場合、
(1)事務所のサイトが一つ
という状態から、
(2)確定申告用のサイト
(3)相続税の節税対策用のサイト
(4)不動産の節税対策のサイト
をそれぞれ用意して行く、という戦略です。
(2)~(4)のサイトを別々に用意して、それぞれでお客さんを集め
ることで、トータルの売上を増やすことができるのです。
本当は(1)のサイトで、(2)~(4)のお客さんを集められれば良
いのですが、SEOのキーワードが違うため、(1)ですべてのお客さ
んを集めるのはとてもハードルが高くなります。
キーワードをわける
それぞれのサイトで狙うキーワードは、たとえば「両国」に事務所を構
える税理士さんの場合、こんなキーワードでサイトを作ることになりま
す。
サイト種類 キーワード
(1)事務所サイト : 税理士 + 両国
(2)確定申告サイト: 確定申告 + 両国
(3)相続税サイト : 相続税 + 両国
(4)不動産サイト : 不動産取得税 + 両国
狙っているお客さんは、
「両国周辺で税理士を探している人」
なので、必ず「両国」というキーワードを検索に含めるのですが、それ
と組み合わせるのは、上記の様に、狙っているお客さん毎にバラバラに
なります。
仮に(1)のサイトが「税理士+両国」で上位表示できたとして、その
他の「確定申告」「相続税」「不動産取得税」のキーワードを(1)の
サイトで上位表示させるのは、SEO的にとても難しくなってしまいま
す。
不可能とは言いませんが、SEOの工数が20倍くらい大変になるイメー
ジです。
マルチサイト戦略で売上アップ
そこで、キーワード別に上記の様にサイトをわけて、それぞれのキーワー
ドでお客さんを集めよう、という方法が使われます。
このキーワード別にサイトを分割する方法を、わたくしは「マルチサイ
ト戦略」と呼んでいるのですが、1つ目のサイトで成果が出た人にとっ
て、次の成長を狙うのに最も簡単な方法。
1つの店舗でお客さんを3倍にするのが難しいように、1つのサイトで
複数のキーワードを狙ってアクセス者を増やすのが難しいのが、今のネッ
トの世界。
でも「マルチサイト戦略」で複数のサイトを運営すれば、多店舗展開す
るのと同じですから、比較的簡単にお客さんを増やすことができます。
もしあなたが現状の売上をもっと増やしたい、とお考えでしたら、この
「マルチサイト戦略」を検討してみてはいかがでしょうか?
きっと今までよりも簡単に売上を増やすことができると思いますよ。(^^)