今回は、ホームページを作るだけではうまくいかない、というお話です。
ホームページは単なるツールです
前々号でも書きましたが、
「ホームページで、現在の会社の苦境を一気に回復させたい」
「実店舗の売上をカバーするためにホームページを作りたい」
といったご相談をいただくことが少なくありません。
もちろん、こうした経営者のお気持ちは大変よくわかります。
しかし、まず念頭に置いていただきたいのは、
ホームページを作れば、自動的に商品が売れるわけではない
ということです。
ホームページというのは、所詮「ツール」であるに過ぎず、ホームペー
ジという魔法の小箱が、すべてを解決してくれるわけではありません。
ここを誤解されるかたが多いのですが、「実店舗で売れないから、ホー
ムページを使って何とかしよう」と考えても、なかなかうまくいかない
のが現実なのです。
そこで皆さんにはぜひ、「ホームページを作れば売れる」と考えるので
はなく、ホームページを活用した
「売れる仕組み」があるから商品が売れる
とご理解いただきたいのです。
まずは「売れる仕組み」を考える必要があり、その「仕組み」があって
初めて、ホームページは役に立ちます。
ホームページはあくまでも「ツール」で、そのツールをどのように使う
かは「売れる仕組み」次第。
仕組みがなければ、ホームページにお金をいくらつぎ込んでも、なかな
か商売には結びつきません。
全国の競合と勝負するノウハウが必要
今や、実店舗での売上が落ちてきたのでネット対応を強化している、と
いう業界は少なくありません。
ところが、早くからネットに対応し、すでに成果をあげている企業はと
もかく、後発企業の場合は、次の二つの理由から、ネットでなかなか成
果が出ないケースが少なくありません。
その理由の一つ目は、
「ネットでの集客は、日本中の同業ライバル達との勝負」
ということです。
実店舗の場合、直接的な競合は周辺地域に限定されるケースが多いでしょ
う。
しかしネットの場合は、基本的に全国の何千何万という同業者が競争相
手になります。
そして二つ目の理由は、
「インターネットは、ノウハウがすべての世界」
ということです。
先行しているライバル企業は、インターネットで商品やサービスを販売
するノウハウをかなり持っています。
しかし、これからノウハウを蓄積していこうという後発企業の場合、そ
の差を埋めるのは大変です。
化粧品や健康食品のように、ネット通販が普及している業界では、実店
舗の競合よりも「ネットの競合」のほうが厳しい場合すらあるのです。
そのため、実店舗で反応が落ちてきたからネットにシフトしようと思っ
ても、
「ネットの方がもっと反応が悪かった」
という可能性もあります。
後発企業ほど「仕組み」に注力
このように、ネットで後発の企業が先行のライバル企業と勝負するには、
それなりの覚悟とノウハウが必要だということがおわかりいただけたで
しょう。
繰り返しになりますが、ホームページというのは、所詮「ツール」に過
ぎず、ホームページを作れば売上が上がるわけではありません。
ツールの使い方をマスターし、低コストで売上げに結びつける仕組みを
作れた企業だけが成功するのです。
ホームページをどうやって「売れる仕組み」に組み込んでいくかという
のは、また別の機会にお話ししようと思います。
まずは、
・ホームページはツールに過ぎない
・ホームページを作れば売上が上がるわけではない
ということを念頭に置いた上で、御社のホームページ活用を考えてみて
くださいね。\(^^)√