今回は、メールを使った宣伝や集客「メールマーケティング」の現在についてお話しします。
メールはまだ有効な手段
「メールはもう、有効な宣伝手段ではない」という話を見たり聞いたりしたことがある方もいらっしゃると思います。
前回、「進む企業のLINE活用」の記事内で以下のように書きました。
れがあります。
日常のコミュニケーション手段としてメールを利用する人が減りつ
つあり、その代わりとなっているのがLINEをはじめとしたチャ
ットアプリです。
確かにメールの使用頻度は何年か前に比べて落ちています。特に若い世代では顕著です。
とはいえ、企業間の連絡手段ではメールが主のところが多く、メール自体まったく使っていないという人もごく少数です。
使用頻度が落ちているとはいえ、大多数の人が所有する連絡手段としてはメールがトップであることを考えると、まだまだメールも活用すべき手段であるといえます。
メルマガは読まれにくくなった
メールでの宣伝や集客といえば「メールマガジン(メルマガ)」を想像する方が多いと思います。
集めたリストに対し、一斉に同じ内容を、定期的に(あるいは不定期に)送るのが「メルマガ」です。
メルマガは、商品やサービスに興味を持っている人を中長期的に購入者に育てる手段として使われてきました。
ところが、発行されるメルマガの数が増え、また、迷惑メールなどによって受信メールの数が増えたことで、読まれるメールは厳選されるようになりました。
「自分にとって必要なことやメリットが書かれているメールだけ選んで読みたい」と思われるようになり、不要なメルマガは読まずに捨てられることが多くなったのです。
同じ内容を一斉に送るメルマガでは、「自分に必要なこと」「メリットのあること」だと思ってもらえない・・そのため、効果を失いつつあります。
それでは、どのようなメールであれば効果があるのでしょうか。
ポイントは「パーソナライズ」
最近では、一斉に同じ内容を送るメルマガに代わり、個々の性別・年代・興味や行動履歴、ニーズなどに合わせて、内容の異なるメールを配信する方法が使われるようになってきました。
それぞれの属性に応じて送る内容を変えることで、「これは自分に関係のある情報だ」と感じてもらい、開封率や精読率を向上させるのです。
このような手法を「パーソナライズ」と言います。メールに限らず、他の広告でも採用されている手法です。
例えば、「まだ商品を購入していないが、購入意欲の高い人」と「商品に興味はあるが、そのうち検討しようと思っている程度の人」がいる場合、同じ内容の「割引情報」のメールを送っても、後者の反応は薄いと考えられます。
前者には「期間限定の割引情報」を送ることで背中を押し、後者には「商品を使うメリット」を送ることで商品に対する関心を高めてもらう・・
そのように送る内容をわけて、メールの効果を高めるのです。
パーソナライズされたメールを送る場合、手動では限界があり、配信用ツールの使用なども含めた仕組みづくりが必要です。
すぐに取り入れることは難しいかもしれませんが、メールマーケティングがそのような状況にあるということは、認識しておくとよいでしょう。