先週は「スタッフ紹介」ページの重要性についてお話ししましたが、今
回はその続編、「社長あいさつ」のページについて考えてみたいと思い
ます。
無味乾燥な「社長あいさつ」は心に残らない
企業のホームページに欠かせないコンテンツの一つに、「社長あいさつ」
があります。
社長さんや所長さんなどがホームページのアクセス者に対して、「我が
社のホームページへようこそいらっしゃいました」と語りかける感じの
文書を掲載したページです。
実社会で、会社や事務所のトップが直接お客さんに語りかける機会とい
うのは、なかなかあるものではありません。
そうしたことが簡単にできるのもホームページの特徴であり、かつアク
セス者の信頼感を得るための重要なページでもあります。
ところが、このせっかくの「社長あいさつ」が、無味乾燥なメッセージ
であることが少なくないのです。
たとえば、こんな感じです。
当社は「まごころこめておつきあい」をモットーに、昭和46年に創
業し、おかげさまで、引越一筋に40年を迎えます。
もはや輸送ノウハウだけでは語れない事業へと発展している引越ビ
ジネスをリードしてまいりました。
車両の充実配備をはじめ各種専門技術の開拓、さらに人材教育や経
営の合理化などに積極的に取り組み、独自のノウハウを開発してま
いりました。
これからもさらなる実績を重ね、業界のリーディングカンパニーで
あることが「まごころこめておつきあい」の実績であると確信して
おります。
▼引越しのサカイ「社長のあいさつ」ページより
http://www.hikkoshi-sakai.co.jp/company/president.html
これはこれで、きちんとしたメッセージですから、決してこのあいさつ
がダメだということではありません。
ただ、内容が心に残るかどうか、というとどうでしょうか。
とくに、
「ビジネスをリードして……」
「車両の充実配備をはじめ各種専門技術の開拓……」
「業界のリーディングカンパニー……」
といった話は、多くのアクセス者にとって興味がありませんし、そもそ
もよくわからないのです。
とはいえ大企業の場合は、社長さんがどんな人かに興味があるのは一部
の株主くらいで、一般のお客さんは関心がありません。
それにホームページだけで集客しているわけでもありませんから、この
ページにそれほど力を入れる必要もないのでしょう。
中小企業の社長さんは「素の自分」で勝負
でも、中小企業のホームページでこれをやってはいけません。
中小企業の場合、「社長=企業」であることがほとんどで、社長さんご
自身が、先頭に立って「企業のメッセージ」を伝えていかなければなら
ないからです。
御社のことを知りたいと思ったとき、社長さんがどんな人かというのは
重要な関心事。
社長さんの人柄を見て、取引したり、購入したりするといっても言い過
ぎではありません。
ですから、そうしたアクセス者に「社長あいさつ」というコンテンツを
通じて、
・製品やサービス、お客さんに対する御社の「想い」
を届けましょう。
ここで、私の「社長あいさつ」をちょっとご覧になってみてください。
▼代表者プロフィール~ごあいさつ
http://www.akibare-hp.jp/company/daihyo/
私の場合、これまでの経歴や、あまり人には言いたくないような経営の
失敗体験も隠さずお話しすることで、
「自分がどのような人間か」
を知ってもらえたらと考え、こうしたメッセージにしました。
もちろん、この内容がベストだというわけではありません。
しかし、お客さんに自社のことをストレートに伝えるには、一歩踏み込
んだメッセージを書きましょう。
多少の恥ずかしさには目をつぶり、「素の自分」でお客さんに語りかけ
てみましょう。
自分がどんな想いで会社を経営しているか、どんな想いで日々お客さん
に接しているか、殻をやぶってメッセージを伝えるのです。
無味乾燥な「無難なあいさつ」よりも、
・社長さんの言葉による「生きたあいさつ」
に、アクセス者はきっと共感してくれるでしょう。
ぜひ、お客さんに想いを伝え、信頼感が高まるような「社長あいさつ」
を作ってみてくださいね。\(^^)√