今週は、前回に引き続き「クラウドサービス導入のポイント」について解説します。
前回のおさらい「クラウドサービスの基礎知識」
クラウドサービスとは、インターネット上にあるアプリケーションソフトやデータを呼び出して使うサービスのこと。
クラウドサービスには、
- パソコンにソフトをインストールする必要がないため導入が簡単
- データは自分のPCではなく、クラウド側にも保存されるので、他の人とのデータの共有をしやすい
といった特徴があります。
今回は、これらの特徴を踏まえ、実際にクラウドサービスを導入するにあたって、おさえておきたいポイントを3つ、解説します。
ポイント1:導入の目的や得たい効果を明確にする
まずは、「クラウドサービスを導入することで、どんな効果を得たいのか」を明確にしましょう。
経営者の皆さんは、日々、さまざまな課題に直面していることと思います。
- 社員間で情報が共有されておらず、無駄がある
- 社外から必要なデータを利用できたら効率があがるのに・・
など、自社の課題をしっかり把握し、どのような効果を出せるのかを見極めることが、導入の最大のポイントとなります。
ポイント2:トータルのコストを予測する
コスト面での期待が大きいクラウドサービス。
中小企業にとっては、自前で構築するには費用がかかりすぎるシステムを、月々の利用料で利用できるようになるチャンスだといえます。
導入にあたっては、
- 導入コスト
- 月々の運用コスト
の両方を試算し、さらにデータの移行にかかる費用や、担当者を置く場合の人件費などの間接費も含めて検討しなければいけません。
総合的に見て、導入にコスト的なメリットがあるのかを明らかにしておきましょう。
ポイント3:サービスレベルを確認する
クラウドサービスを導入すると、社内のパソコンにだけ保存されていた情報が、インターネット上に置かれることになります。
そのため、どのようなセキュリティ対策がされているかを確認しておきましょう。
また、サービス自体が止まってしまうとそのサービスを使う業務も止まってしまう可能性があるため、緊急時の対応やバックアップの頻度なども確認しておいたほうがよいでしょう。
そういわれると急に不安になってしまうかもしれませんが、きちんとしたサービスレベルのものを選べば、社内において置くより安全・安心になることも多いのです。
「情報は大事な資産である」という意識をしっかり持って、サービスを選定することが大切ですね。
以上、クラウドサービス導入のポイント3つをご紹介しました。
クラウドサービスが流行といっても、思いつきで変えてしまうのはNG。
自社にとってどのような効果が得られるのか、全体像をしっかり把握して、導入するかを決定しましょう。