士業コンサルの新規開拓
それでは続いて、紹介営業に頼らない「新規開拓」の方法について考えてみましょう。
新規にお客さんを開拓するためには、「WEBマーケティング」の概念、特に「マーケティングとセールスの違い」と「見込み客の重要性」を理解することが大切です。
士業・コンサルタントのサービスとは?
「士業の先生」を探す際、ほとんどの会社の社長さんは、知り合いの社長からの「あの先生はいい先生だから、一度相談してみたら」という一言で選んでいます。
では、なぜ多くの社長さんが「知り合いの紹介」に頼るのかというと、それは士業系サービスのレベルが「人」に依存するからです。
人に依存するサービスの場合、サービスを申し込む前に、「その人のことを良く知る」必要がありますが、これがなかなか難しいので、その先生をよく知っている人からの紹介に頼ることになるわけです。
したがって、先生ご自身が商品である士業・コンサルタントにとっては、自分をいかに売り込むかが営業活動の最大ポイントになります。ホームページでも、いかに自分が優秀なのかを、上手に表現する必要があるのです。
マーケティングとセールス
さて、次に「マーケティング」について考えてみましょう。
学術的にはさまざまな定義があるのですが、ここでは次のような意味で使用しています。
- マーケティング
- =お客さんを営業マンの前に連れてくること
- セールス
- =営業マンがお客さんに、商品やサービスを販売すること
士業・コンサルタントの場合、セールスとは、所長さんが実際にお客さんと会うことです。そして、実際に会ってセールスするためには、お客さんを所長さんの目の前に連れてくる方法、すなわち「どうやってお客さんと会ってもらうか」が最大のポイントとなります。
つまり、士業・コンサルタントのマーケティングとは、どうすればお客さんに会ってもらえるかを考える活動だといえるでしょう。
ホームページで顧客開拓
続いて、士業・コンサルタントの人がホームページを使って、具体的にどのように顧客開拓をすればよいか、段階を踏んで考えてみましょう。
【1】集客
独立間もないコンサルタントや士業の先生が苦労するのが、集客の部分です。
そもそもコンサルタントや士業の先生は、皆さん実力をお持ちですから、そのサービスに興味があるお客さんが目の前に座ってくれたら、お客さんを獲得するのはそれほど難しくないと思います。
問題は、自分のサービスに興味を持つ人を、自分の前に連れてくるのが難しいという点です。ですからこの部分(集客)をホームページにやらせましょう。
ホームページへの集客(アクセスアップ)としては、下記の3つの方法があります。
- 検索サイト経由のアクセス(検索サイト対策(SEO))
- ネット広告経由のアクセス(キーワード広告、メルマガ広告、等)
- リピートアクセス
詳細に関しては後ほどお話ししますが、アクセスアップ=検索サイト対策とは考えないでください。
【2】見込み客フォロー
さて、ホームページに「集客」したら、そこからは見込み客のフォローが始まります。
この見込み客フォローというのは、「そのうち」サービスを申し込むかもしれない「見込み客」の人達をフォローしていく、あるいは「育てていく」活動です。
小冊子の無料配布や、書籍・ガイドブックの販売といった方法で、自分の実力をアピールする情報を紙媒体で提供して、見込み客をフォローするわけです。
本当はホームページのコンテンツだけを見て、「先生、私の相談にのってください」と仕事が来ればいいのですが、なかなかそうもいきません。まずは見込み客を集めて、繰り返し自分の実力をアピールしましょう。
【3】販売
見込み客の人のフォローを続けていると、お客さんはサービスへの申し込みを具体的に検討し始めます。そうなると、「販売(セールス)」にむけたアクションが必要になります。
士業・コンサルタントのセールスでは、「お客さんと会う」ことが前提となりますので、ホームページのポイントとしては、いかに早く会ってもらうかが大切になります。
- 電話での問合せ
- メールでの問合せ
- 無料相談
以上のようなアプローチを使って、ネットの世界からリアルの世界へとお客さんをいかに導き出すか、これが最大のポイントとなります。
【4】顧客フォロー
一度サービスを利用してくれたお客さんを、継続的にフォローしましょう。既存のクライアントとの関係を継続することで、リピートオーダーにつながったり、他の人を紹介してくれたりします。
お客さんをフォローする方法としては、定期訪問、手紙や葉書、ニュースレター、等がありますが、ネットの場合は電子メール(メールマガジン)などで定期的な情報提供を行いましょう。
以上、新規顧客を開拓するための「マーケティング」の考え方についていろいろとお話ししてきました。ホームページが成功するかどうかは、こうしたマーケティングの考え方を踏まえているかどうかに大きく依存します。
「ホームページがまったく役に立ちません」とお悩みの方の多くは、そもそも「ホームページを営業戦略上、どのように位置づけるのか」という点があやふやです。
ぜひ、こうしたマーケティングの考え方をきちんと理解したうえで、ホームページを活用していきましょう。