他士業と差をつける競合分析4つの方法~WEB編~
士業の独立を成功させるのに、なくてはならないのが「競合分析」です。他の士業が、どのように広告をかけているか、どのようなマーケティング戦略を行っているかを知って分析することは非常に重要です。そのうえで、競合に勝っていかなくてはいけません。
しかし、一口で「競合分析」と言っても、具体的にはどのようにすれば良いのでしょうか? もしパッとその方法が思いつかなかったとしたら、この記事はきっとお役に立てます。
WEBの世界でも、リアル(オフライン)の世界でも、競合分析は必要です。ただ、その方法には若干の違いがありますので、「競合分析」の方法を「WEB編」と「リアル編」に分けて、お伝えしていきます。
競合を洗い出す方法
WEBの場合、競合は「検索したときに上位に表示される事務所」です。お客様は、検索して上位に表示された事務所の中から比較検討して、依頼するところを探します。比較検討の土台にあがるのは、せいぜい1ページ目に表示される事務所です。
2ページ目に表示されても、ほぼ比較検討されることはありません。そのため、まずは1ページ目の表示を目指すのが目標になります。そう考えると、競合となりうるのは、1ページ目に検索結果が表示される上位10サイト。まずは、ここをピックアップしましょう。
検索するワードは、「地域名+同業種」です。
このとき気をつけないといけないのは、パーソナライズド検索。近頃のネット検索はとても優秀なので、過去の検索履歴から検索結果をカスタムして表示します。自分が欲しい情報を探すときには便利なのですが、競合調査をするにはむきません。
競合調査のために検索をする場合は、シークレットモードにしてから行ないましょう。シークレットモードは、【Ctrl+Shift+N】で立ち上げることができます。このシークレットモードなら、過去の検索履歴の影響を受けないので、競合調査に便利です。
競合のサービス内容を分析する
上位10サイトをピックアップできたら、次にそのサイトを実際に訪れてみましょう。
そのサイトに書かれている内容を細かく分析すると、競合との戦い方が見えてきます。分析したいポイントはたくさんありますが、とくに以下の2点は注意して見てみてください。
- メインでアピールされているサービスは何か
- ラインナップされているサービスは何か
具体的には、「相続に強い」「税務調査はお任せください」など強みをアピールしているパターン、対応できる業務を並べているパターンなどがあると思います。それらのサービス内容・サービスジャンルをすべて箇条書きにして書き出してみましょう。
他事務所がどのようなサービス内容を提供しているのかを分析することで、先生自身は、どの土俵(サービス内容)で戦えば勝てるのかを考えることができます。
WEBで戦えるジャンルを見つける
すでに上位に表示されている競合に、真向から勝負を挑むのは、あまり効率的ではありません。WEBで勝つには、まず自分がWEB上で戦える・勝てるジャンルを探し出すことです。
さきほど書き出した競合のサービスジャンルと、先生が提供できるサービスを照らし合わせ、戦える・勝てるジャンルを検討しましょう。同じサービス内容で合っても、見せ方次第で他事務所と差別化を図ることもできます。先生がメインで提供するサービスを導きだすために、以下の4点に留意してください。
- 【特徴】自分ならではのサービスの特徴
- 【強み】特徴から導かれる強み
- 【メリット】サービスを利用することで得られる顧客のメリット
- 【理由】特徴もしくは強みを支える理由
特徴や強みは、独自のもの(USP)であることが必要です。特徴と強みが分かれば、メリットとその理由づけは自然と決まってきます。根拠のない「特徴」や「強み」は設定しても意味がないので、特徴や強みの理由が説明できない場合は、再度検討し直しましょう。
例えば、融資コンサルタントであれば以下のように、特徴・強み・メリット・理由を設定できます。
- 金融機関が求める資料の作成まで行います
- 単なるアドバイスだけでなく一気通貫で融資のお手伝いができます
- 資金調達の成功確率があがります
- なぜなら、実際に企業で融資資料の作成をし、成功に導いてきた経験があるからです
ベンチマークを設定しよう!
戦えるジャンルを決めたら、今度は、
「地域名+サービスジャンル」
で検索してみましょう。一般の人たちが、士業の先生を探すときに、最もよく使うワードです。この検索で出てきた上位10サイトが、先生の真の「競合」になります。競合であると同時に、ベンチマーク・目標とすべきサイトです。
その上位10サイトについては、より細かく競合分析をすることをおすすめします。その競合分析方法は、一般的なものと同じで構いません。一回だけの分析で終わりにするのではなく、継続的に調査をするのが重要です。
この記事のまとめ
- 検索して競合を洗い出しましょう! 検索するときはシークレットモードで。
- 競合のサービス内容をピックアップしましょう
- 他事務所のサービス内容から、自分が戦えるジャンルを見つけましょう
- ベンチマークを決めて、継続的な調査・競合分析を!