知らなきゃ損!? エステサロン開業のときに利用したい5つの助成金制度
エステサロンを開業するとき、まず気になるのが、開業にかかる資金ですよね。最初から潤沢にあれば心配いりませんが、場合によっては資金調達をする必要が出てきます。
どれだけ腕があっても、志が高くても、開業資金がなければ現実的にエステサロンを開業することはできないので、資金調達はとても重要です。
実はエステサロンを開業するときに、資金をサポートしてくれる仕組みがあります。
物件を借りたり、スタッフを雇ったり、そのようなとき資金調達で利用できるのが助成金です。今回は、このエステサロンを開業するときに資金をサポートしてくれる助成金を5つご紹介します。
助成金と補助金の違い
エステサロン開業に利用できる公的支援金は、助成金のほかに補助金があります。
まずは助成金と補助金の違いについて理解しておきましょう。
助成金とは、適切な雇用があると判断した事業所に対して交付される支援金のことで、融資とは異なり返済の必要がないというのが大きなメリットです。
一般的には、厚生労働省が担当し、1人以上のスタッフを雇うエステサロンが対象です。
助成金は、課税対象になります。
補助金は、経済産業省や中小企業庁が取り扱っている融資・補助金で、同じく返済の必要はありません。
補助金が助成金と異なる大きなポイントは、申請条件に当てはまっていても、選考によっては「受けられない可能性」があるという点です。
助成金は、申請条件を満たしていれば書類の不備がない限り受給可能ですが、補助金は選考形式のため、必ずしも受給できるわけではありません。
補助金の受給条件は、開業後の報告書の提出なので、まずは助成金の申請を優先し、開業資金を確保したうえで、補助金の申請を検討するのがおすすめです。
エステサロンの開業資金をサポート! 5つの助成金
それでは次から、エステサロンの開業時に利用できる助成金を、5つご紹介していきます。
助成金1.キャリアアップ助成金
スタッフの待遇を改善をすることで、申請できる助成金です。
アルバイトやパートなど、有期契約スタッフや派遣スタッフなどの非正規雇用労働者を正規雇用した場合に受給できる「正社員化コース」は、スタッフ1人あたり57万円の助成金を受け取ることができます。
他にも有期雇用を無期雇用にした場合、無期雇用を正規雇用にした場合、それぞれ285,000円が受け取ることができるなどの条件があります。
3種類をあわせて合計15名までが年間で申請できます。
他にも、労働の生産性を上げるなどの条件をクリアすると、上記以外にも支給額が増えるなどの規定があります。
この助成金のメリットは、通常通りスタッフを雇って正社員化をしていく流れの中で助成金を申請できるところです。
エステサロンの規模を大きくしていく中で、スタッフの雇用は必要になる可能性が高いので、この助成金を知っているか知っていないかで、大きく変わってきます。
助成金2.人材開発支援助成金
人材の育成や教育に力を入れている事業主に対して支給される助成金です。
スタッフの技術向上や必要資格の取得のために、休暇制度や短時間労働の制度、社内検定制度を用意した場合に助成金を申請できる制度です。
大きく分けて2種類があり、「キャリア形成支援制度導入コース」と「職業能力検定制度導入コース」があります。
「キャリア形成支援制度導入コース」「職業能力検定制度導入コース」ともに、受け取れる助成金の額は475,000円です。
助成金3.地域雇用開発助成金
地域の雇用拡大のために作られた助成金で、指定の地域にエステサロンを開業した場合に受けられる制度です。
40万円~900万円を1年ごとに3年間支給されます。(一定要件を満たせば5年)
ハローワークなどの紹介により労働者を雇い入れ、会計や労働管理をしっかりしておくなどの必要があります。
厚生労働省のホームページに対象地域が掲載されているので、サロンを開業する地域が該当するのであれば申請しに行きましょう。
助成金4.両立支援等助成金(出生時両立支援助成金)
両立支援等助成金は、育児休業や介護休業を取りやすい環境づくりを目的として設置された助成金です。
スタッフが働きやすくなるために、事業主が育児や介護と仕事の両立を可能にする制度を導入したり、育児休暇を利用しやすい環境を整備したりすることが給付の条件となります。
育児休暇や育児のためにフルタイムで働くことができないスタッフのために短時間勤務制度の規定を設けたり、育児休暇や介護休暇を取得しやすい職場環境を整えたりすることが受給条件となります。
他にも、一般事業主行動計画を策定する必要があります。
この助成金を受けるためには、単に職場環境を整える表明だけでは不十分で、具体的にどのような施策をどのくらいの時期で実施するのかを計画し、実行に移す必要があります。
中小企業の場合、受給できる助成金の金額は、育児休暇1人目は57万円、2人目以降は14.25万円となります。
助成金5.自治体独自の助成金
厚生労働省に申請する助成金の他にも、各自治体が独自で行っている助成金制度があります。
一例として、東京都の「働き方改革助成金」は、フレックスタイム制や短時間勤務制度などを採用することで、助成金を受け取ることができます。
自治体独自の助成金については、申請条件や助成金の金額が異なるため、サロンを開業する地域の助成金を調べてくださいね。
エステサロン開業のための助成金まとめ
スムーズにエステサロンを開業するために積極的に利用したい助成金。
しかし気を付けておきたいポイントは、助成金は原則後払いであるということです。
開業資金の支援金という考え方であり、申請時には領収書のような支払い明細が必要です。
また助成金制度は頻繁に変更される可能性があるため、助成金の対象になるのか厚生労働省のホームページをしっかりと確認しておきましょう。
助成金制度は、基本的にスタッフの雇用環境を整えれば申請できる便利な制度です。
申請条件に該当すれば受給できますが、書類の不備などによって不支給になってしまう場合もあります。
助成金を申請するときは、応募要件を満たしているか、しっかり確認しておきましょう。
「助成金まで手が回らない」「助成金を確実に受給したい」という場合は、社会保険労務士
などの専門家に頼ることも一つの手です。
社会保険労務士に代理業務を依頼すれば、より正確に助成金を申請できます。
代理業務を依頼する場合、その費用がかかるので、コスト面を考えながら、どのような方法で助成金を申請するのか検討しましょう。
確実に助成金を受給して、エステサロン開業の資金に活用してくださいね。