夢のエステサロン開業の近道って本当? 自宅サロン開業のポイント
エステティシャンとして独立するのに、自宅サロン開業という手があります。
自宅の一部を改装してエステとして開業するというもの。
自分のペースで進められる利点はありますが、気をつけたいリスクもあります。そのポイントを見ていきます。
独立してエステサロンの開業を考えると、気になるのはその莫大な費用です。器具や消耗品を一から揃える上に、家賃や物件取得費がかかります。その点、自宅サロン開業ならリスクが低く、少ない予算からでも始められます。
開業まで自分のペースで、あれこれ考えながら進められるのも自宅サロン開業の強みです。ただ、ハードルが低いだけに、進めてみて「こんなつもりではなかった」という後悔は避けたいもの。
自宅サロン開業のポイントを見ていきましょう。
自宅エステサロンなら開業のハードルが下がる
エステサロンの開業を考えている人にとって、比較的ハードルの低い手段が自宅サロンです。
内装工事や機材購入は必要ですが、自宅の一部をサロンにして家賃や物件取得費はゼロ、通勤時間もゼロとお手軽です。
家事や子育てをしながら収入を得られるということで、自宅サロン開業は主婦にも注目されています。
いずれはエステサロンの規模を大きくしたい、一等地に出店したい、と大きな夢を持っている方でも、まずはリスクの低い自宅サロンから始めるのが安心です。
自宅エステサロン開業に資格は必要?
整体や鍼灸、指圧は国家資格を取得していないと施術できません。資格がないのに施術をすると違法になりますので注意が必要です。
アロマテラピーやリフレクソロジー、ハンドマッサージ等は資格を持っていなくても開業できます。ただ、経験の乏しい状態で開業してもお客さんはつかないので、スクールに通い、民間の資格を取得してスキルアップを図りたいところです。
なお、自宅サロンであっても開業したら1か月以内に「個人事業主の開業届出」を税務署に提出する必要があります。
自宅エステサロン開業のための改装費は?
エステサロンのお客さんは、非日常感やリフレッシュを求めてエステを訪れます。エステティシャンにいくら技術があっても、いかにも「○○さん宅にお邪魔しています」感があってはリフレッシュしきれません。
コンセプトを決めたら、それに合った内装に変えてインテリアを揃えるのが、自宅サロンでも非日常感を演出するポイントです。
本格的に内装工事をするなら、20万円からが相場です。施術室やトイレ、廊下、必要ならバスルームと、お客さんの出入りする部分のみで構いません。
内装費を安く抑えるなら、自分でできるところは自分で工事する手もあります。細かいところまでじっくり相談できる、信頼できる業者さんにお願いしましょう。
自宅エステサロン開業、他に必要なものは?
自宅で開業といっても、お客さんが体を預けるエステサロンです。内装の他にもお金がかかる部分はいくつかあります。
施術用のベッドがその代表です。安いものなら3万円からで手に入りますが、質の良い製品ならもっとかかります。他に椅子や器具類で30万円前後は見ておいた方がよいでしょう。
自分で使う椅子などは、エステサロン用にこだわらず一般の商品から探して安く抑える手もあります。
他に使い捨てスリッパやタオル、オイル等の消耗品も一通り揃える必要があります。予算は10万円程度が目安です。スリッパを使い捨てずに洗って繰り返し使っても構いませんが、費用と労力のバランスを考えて決めましょう。
他に宣伝広告費も必要です。自宅でプリントしたチラシを近所へ配る程度なら予算も抑えられますが、新聞の折込チラシや地元ミニコミ誌への広告などあちこちに出すとなれば30万円は用意しておきたいところです。
自宅サロン開業の予算は抑えれば抑えられますが、こだわれば上限はありません。
大切なのはオーナーの納得とお客さんの満足です。
どこをこだわってどこを抑えるか、しっかり見極めてください。
資金を貯めながら、自宅サロン開業に向けてすること
自宅サロンとはいえ開業を急いではリスクが上がるのみです。慌てず急がず、開業資金を貯めながら準備を進めましょう。
どんなエステサロンにしたいかコンセプトを考え、それに合ったインテリアを想像します。家具や小物など、目指すサロンに合ったものがあれば買い集めておきましょう。
人気エステサロンに客として通い、どんなメニューがあるか、なぜ人気なのか、研究に行くのも必須です。開業してからではまとまった時間が取りづらいので、今のうちから熱心に。
また、自宅周辺でどんなお客さんにニーズがあるか調査します。住宅街か駅近くの繁華街かでも客層がかなり変わります。住んでいる場所の特徴からターゲットを絞っておきましょう。
自宅エステサロンのここが落とし穴! 気をつけたい点は?
住む場所と仕事の場所が同じということで、プライベートとの線引きがカギになります。子供や家族の都合を優先してお客さんがないがしろにならないよう、調整が必要です。
トイレや廊下などお客さんと家族が共用する場合、常にきれいになっているか気を配ります。その家の生活感が出ているとお客さんはがっかりします。同居している家族にも協力してもらえるか、あらかじめ確認しましょう。
自宅エステサロン開業のまとめ
いかがでしたでしょうか。
リスクも低く、自分のペースで進められるのが自宅サロン開業の利点です。
決して独立を焦らず、調査をしたり家族の了承を得たりしながら、夢のエステサロン開業に向けて一つずつ駒を進めてください。