【徹底比較】「Google しごと検索」と「Indeed(インディード)」
2019年1月に提供がスタートした「Google しごと検索」。
世界最大の検索エンジンGoogleに新たに加わったこの求人検索機能に対し、早くも多数の企業や求人情報サイトが対応を発表しています。
既存の求人検索エンジンとして真っ先に名があがるのが、「Indeed(インディード)」です。両者はインターネットを利用した求人検索サービスという点は共通していますが、具体的にどのような点が異なるのか、気になっている採用担当者も多いのでは?
今回は、この2つの求人検索サービスを徹底比較していきます。
インターネットを利用した採用活動を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
求人検索サービスの概要
両者を比較する前に、あらためて「Google しごと検索」と「Indeed」のサービス概要を確認しておきましょう。
Google しごと検索
「Google しごと検索」は、「Google for Jobs」の名称で2017年6月にGoogle本社のあるアメリカ合衆国でスタートしました。
インターネット上にある転職・求人情報サイトや企業の採用ページなどから求人情報を取得し、検索結果としてわかりやすく表示させる求人情報検索機能です。
これまで、北米、南米、アジア、ヨーロッパ、アフリカなど世界中でリリースされてきましたが、日本では2019年1月23日に満を持してリリースされました。
これによって、ユーザーは自分が希望する職種や地域をGoogleで検索するだけで、関連する求人情報を表示させられるようになりました。
企業側の対応はまだまだこれからといったところですが、すでに多くの求人情報サイトでは掲載している求人広告が「Google しごと検索」に反映されるよう対応を済ませています。
Indeed(インディード)
「Indeed」は、2004年にアメリカ合衆国でスタートした求人特化型の検索エンジンです。
2009年に日本での提供が始まり、2012年には日本のリクルート社の子会社になりました。
現在では、世界60ヵ国で以上でサービスを運用しており、世界最大の求人特化型検索サイトといわれています。またCMや広告によって露出が増えたこともあり、月間約1,000万人以上のユーザー(求職者)に利用されています。
検索サイトのデザインはたいへんシンプルで、キーワードと勤務地を入れて検索すると、関連する求人情報が一覧で表示される、というものです。
2つの検索サービスの利用方法と機能を比較
近年は、「Indeed」に向けに施策をおこなう企業が増えていましたが、これからは「Google しごと検索」にも対応させる企業が増えていくことは間違いないでしょう。
企業の採用担当者は、2つの検索サービスの違いを知っておけば今後の施策の参考になるはず。では、実際に「Google しごと検索」と「Indeed」を9つの項目を通して比較していきましょう。
利用方法についての比較
どちらも求人情報サイトではないって本当?
「Google しごと検索」 と「Indeed」、どちらも「求人情報」を「検索」できるという点では共通しており、ユーザーにとっては求人情報サイトと同じように感じられるかもしれません。
しかし、正確にはどちらも「求人広告」を掲載する求人情報サイトとは異なります。2つとも求人情報を検索することに特化した「検索機能」を提供するものです。
企業側は、これらの検索機能を通して、自社の採用ページにユーザーを誘導し、直接応募をうながすことができるのです。
低コストで運用できるのはどっち?
「Googleしごと検索」では、企業とユーザー、どちらも無料で利用することができます。企業側にとっては、自然検索によって目立つ位置に求人情報を掲載できるのでたいへん魅力的な機能といえます。
「Indeed」も同じく、企業、ユーザーともに無料で利用することができます。
しかし「Indeed」では「求人広告」(クリック課金型と月額制がある)を掲載することも可能です。課金することによって、上位に表示することができるのです。
逆にいえば無料で掲載した求人情報は、有料枠の下に表示されることになります。
無料の求人情報は有料枠に比べると露出が少なくなります。そのため、検索順位が上がらずなかなか結果が出ない可能性もあります。
自社の採用ページはどっちも必要なの?
基本的には、自社の求人情報を掲載するためにはどちらも自社の採用ページをもっている必要があります。なぜなら検索エンジンのロボットが企業の採用ページの情報を読み取るためです。
しかし「Indeed」の場合、自社に採用ページが無くても「求人広告掲載」機能を利用すれば、求人情報を直接入力して簡易的な採用ページを作成し、即公開することが可能です。
また自社の採用ページが有り無しにかかわらず、求人情報サイトに求人広告を出稿した場合、「Googleしごと検索」や「Indeed」の検索結果として表示される場合があります。
掲載するのが簡単なのはどっち?
「Google しごと検索」に求人情報を掲載したい場合、自社の採用ページに求人データ(構造化データ)を埋め込む必要があります。専門知識がなければ少し難しく感じられるでしょう。
「Indeed」では、定めたられ掲載条件を満たした採用ページを用意すれば、自然とIndeedの検索ロボットが求人情報として読み取り、検索結果に表示されるようになります。直接入力する方法もあるので、「Indeed」の方がとっつきやすいと感じられるかもしれませんね。
上位に表示されるのはどっち?
ユーザーが同じキーワードで求人情報を検索した場合、上位に表示されるのはどちらの情報でしょうか。実際にGoogle Chrome(ゲストモード)を使用して、検索順位を比べてみましょう。
・キーワード:新宿 事務 アルバイト
Google しごと検索・・・上から2番目
Indeed・・・上から3番目
・キーワード:池袋 正社員 求人
Google しごと検索・・・1番上
Indeed・・・表示なし
・キーワード:大阪 運転手 求人
Google しごと検索・・・上から3番目
Indeed・・・1番上(2番目もIndeed)
(※2019年2月現在の検索結果)
検索順位は検索ワードによって変わることがわかりました。かならずしもどちらが上位に表示されるというものではないようです。
ただし、Internet Explorerでは「Google しごと検索」が表示されませんし、microsoft edgeの場合もGoogleで検索しないと表示されません。ブラウザによって、検索結果に差があることを注意しておかなければなりません。
機能面での比較
フィルター機能があるのは?
「Google しごと検索」では、カテゴリ、地域、投稿日、(雇用)形態、企業名でフィルタリングして、表示させる求人情報を絞ることができます。また求人情報を保存することも可能です。
「Indeed」でも、ほぼ同様のフィルター機能を備えていますが、推定年収でもフィルタリングできるのでより細かく絞ることができますね。求人情報を保存する機能もあります。
企業の口コミの有無は?
「Google しごと検索」では、「カイシャの評判」「キャリコネ」「転職会議」「インディード」など、他社が運営する企業の口コミサイトの情報を確認することができます。
掲載されていない企業も多いのですが、ユーザーにとっては複数サイトの口コミに目を通すことができるので、たいへん参考になるでしょう。
「Indeed」では、サイト自体に企業レビュー機能があります。採用側の企業は、自社の従業員にレビューを書き込んでもらうことによって、競合他社に差をつけ、自社への注目を集めることができます。
求人情報をメールで受け取れるのは?
「Google しごと検索」では、検索結果ページの下部にある「この検索に関するメール通知アラートをオンにします」をチェックすることで、検索条件にマッチした求人情報を受け取ることができます。
「Indeed」でも検索結果の右部にある「この検索条件の新着求人をメールで受け取る」にメールアドレスを登録すれば、関連する求人情報を受け取ることができます。
どちらも無料で求人情報を受け取れるので、ユーザーにとっては便利な機能ですね。
履歴書を作成・保存できるのは?
「Indeed」では、ユーザーは自分の履歴書をアップロードして保存しておくことができます。応募時にはその履歴書をつかって応募することができます。
一方で採用側は、求職者が登録した履歴書から自社にマッチした人材を検索することができます。
「Googlしごと検索」では、そうしたサービスを現在のところ提供していません。
【徹底比較】「Google しごと検索」と「Indeed(インディード)」まとめ
採用市場で大きな影響力をもっている求人検索エンジン「Indeed」。
有料枠の求人情報は上位に表示される利点がある一方で、無料枠の求人情報はその下位に表示され目立ちにくくなるという特徴がありました。
しかし「Google しごと検索」では、有料の広告枠がありませんが、反対にどの企業も平等に上位に表示される可能性があるのが利点だといえるでしょう。
どちらの検索サービスも、ぜひ有効活用したい機能ですよね。
2つの求人検索機能を見比べたとき、あなたの会社の採用活動にマッチしたサービスはどちらでしたか? ぜひ今後の採用活動に活かしてください。