士業さんのホームページでたまに見かけるのですが、通常は「、(全角の読点)」を打つ場所に、「, (半角のカンマ)」が使われていることがあります。
日本語の文章では、全角の「読点」で区切れば、単語の間隔が調整されて読みやすくなります。でもこれが半角のカンマを使われると、単語がくっつきすぎて、読みにくくて仕方ありません。
読みにくいのになんでわざわざこういうことをするのかな、と思っていたんですが、裁判所やお役所に出す文書では「, (カンマ)」を使うそうで、その影響みたいです。
おそらく士業の方は、お役所向けの書き方をそのままホームページに持ってきてしまったんだと思います。
でもホームページを読むのはお役所の人ではなく、一般人。「,(半角カンマ)」だらけの文書ではつまりすぎで読みにくく、結果的に反応を落としてしまいます。
業界の慣習をひきずると・・
この例に限らず、「うちの業界(の専門家の間)では、「○○○○」という言い方が普通なので、ホームページの表現を「○○○○」にしてあります、という方が少なくありません。
一般の人にもわかる平易な表現ではなく、わざわざ業界でしか通じない難しい「業界用語」を使いたがるのです。
なぜそんな業界用語を使いたがるかというと、多くの方が「○○○○という表現にしておかないと、そんなことも知らないのかと同業者に笑われるかもしれない」ということを心配してからのようです。
横のつながりの強い業界の場合、同業の人に笑われることをとても気にする人が多い気がします。
でも、これってちょっとおかしいですよね。
ホームページの読者は、「同業者」ではありません。
ホームページを読んで欲しいのは、「御社のお客さま」。
もし、業界の専門知識に詳しくないお客さんにとって、業界用語がホームページに出てきたら、きっとそれを理解できないと思います。
理解できないと、すぐにホームページを立ち去ってしまいます。
あなたのホームページのターゲット読者は、専門知識を豊富に持った業界の人なのか?
もし違うのなら、そういう読者にあわせた表現や用語を使いましょう。
なお、ターゲット読者が専門知識を豊富に持っている業界の人なら、専門用語や業界用語を使っても、まったく問題ありません。
読み手を想定して書きましょう
ホームページを作るときは、常に「このページは誰が読むものなのか」を意識しましょう。
読み手に理解できない表現はないか?
一般の表現と異なる、違和感を感じさせる内容になっていないか?
こうしたことを意識して、読者が読みやすいホームページ作りを心がけていただければと思います。
同業者に笑われなくて済むかもしれませんが、本当に読んで欲しい読者にとってわかりにくいものにしてしまったら、本末転倒。
同業者に評価されるけど、まったく問い合わせにつながらないホームページになってしまうかもしれませんから。