ホームページ作成の失敗例(2)
ホームページの作り方を学ぶ前に、まずはホームページを作る際によくある失敗例をご紹介しましょう。
失敗例【3】ホームページをいつまでも作らない
大阪市内の駅前で整体院を経営するCさんは、開業して10年になりますが、いまだにホームページを作成していません。患者の集客は、院の前に設置した看板と、たまに行うチラシの配布、それと口コミに頼ってきました。
以前は患者さんも多く売上もそこそこだったのですが、近年周囲に同業者が増えてきました。
新規オープンですから内装も今風ですし、Cさんより駅に近いところも少なくありません。またその多くがしっかりしたホームページを作っていて、ホームページ経由の新しい患者さんも多いという話。
一方Cさんのお店は、その影響を受けて患者さんが明らかに減ってきています。何とかしたいとチラシをまいてはみるのですが、以前に比べると明らかにチラシの反応は悪く、チラシのコストに見合うほどは患者さんが来てくれません。
今更ながらホームページを作ろうかとも思うのですが、すでに周りの多くがホームページを作っている中、果たして効果があるのか分かりません。
こんなことならもっと早くホームページを作っておけば、と後悔しますが、それも後の祭り。このままではじり貧と、焦りが募る毎日です。
失敗例【4】自作のホームページで反応とれず
つくば市の近郊で工務店を経営するDさんは、ホームページビルダーというソフトを使って、ホームページを自作しました。業者に何十万円も払う予算がないので、マニュアルと格闘しながら苦労の末に完成したホームページです。
でも、どうも見た目が素人くさいため、いまひとつお客さんにアピールできていません。
またホームページで「資料請求フォーム」を作ろうとしたのですが、CGIという専門テクニックが必要だとわかり、断念。できればホームページで資料請求や問合せを受け付けたかったのですが、この部分を自作するのは大変そうです。
さらに検索サイトの上位に表示させようと、最近流行のSEO(検索エンジン対策)というテクニックを書籍で勉強しています。
自分なりに試行錯誤してはいるのですが、あまり効果がなく、検索エンジンではまったく上位表示されません。
忙しい社長業の合間をぬってホームページと格闘してきたのですが、デザインが素人っぽいせいか、お客さんからの問合せはほとんどありません。
そのため最近はモチベーションが低下してしまい、せっかく苦労して作ったホームページが手つかずのまま放置されています。
失敗例【5】制作会社とのやり取りがストレスで
神奈川県川崎市で歯科医院を経営するEさんは、医院の開業にあわせてホームページを開設しました。
知人に紹介してもらったフリーのデザイナーにお願いして、初期費用40万円で高級感あふれる立派なホームページを作ってもらいました。
また毎月3万円を支払うと、一定の範囲まで更新を代行してくれるというサービスも、あわせて契約しました。
ところが、完成当初はとてもホームページに満足していたものの、最近ではホームページのことは考えるのが嫌になってしまいました。担当者に更新の依頼をするのが、大変なストレスなのです。
毎月、更新費用として3万円を払っているのですが、更新の依頼をしても、すぐには対応してくれません。
ごくわずかな修正だと思っても、
「これは手間がかかるので10日ほど待ってください」
という感じで修正に時間がかかります。
その上、10日後に修正されたホームページを見ると間違いだらけ。その間違いを、いちいち細かく指摘しなければいけません。しかもその修正にまた日数がかかってしまうのです。
細かい「てにをは」の修正を依頼するのも、毎回メールを書かなければいけませんし、そのチェックも面倒。チェックせずに確実に修正してくれればよいのですが、しょっちゅうミスをするので、確認しないと不安で仕方がありません。
また、電話をしてもつながりません。いつかけても留守番電話の上、折り返しの電話はいつも翌日以降。
更新の依頼をするのも面倒ですし、修正の依頼が反映されるまでに時間もかかるし、ミスも多いという状況がずっと続いています。
最近はどうもコミュニケーションがうまくいかず、細かい修正を依頼をすると、露骨に面倒くさそうな態度を示すようになってきました。
そしてついにEさんは、だんだんとそのデザイナーに修正を依頼するのが億劫になってしまったのです。
今でも毎月3万円の更新費用を払ってはいるのですが、先方に依頼するのが不愉快なので、最近はあまりホームページの更新も行わず、放ったらかしの状態になっています。
いかがでしたでしょうか。ここにあげた失敗事例は、いずれも私が実際にご相談を受けたものばかりです。そしてこうした「ホームページが役に立たない」というお話が毎日のように弊社に寄せられます。
この講座では、ホームページがなぜ役に立たないのか、成果に結びつかないのか、その理由を考えるとともに、どうすればホームページを御社のビジネスに活用できるのか、そのヒントをご提供したいと考えています。
なるべく専門用語を使わずに、経営者の言葉でわかりやすくお伝えしていくつもりです。成果を出せるホームページを作るにはどうすればいいか、きっとご理解いただけると思いますので、ぜひ最後までおつきあいください。