【2024年版】LINE(ライン)とは? 「LINE公式アカウント」の活用法も詳細解説
世界中の誰もがSNSで人と繋がっている時代。そんな中、日本最大のアクティブユーザー数を誇るのがLINE(ライン)です。今やLINEのチェックが生活の一部になっている人も少なくないでしょう。
しかし、
- トークや通話機能以外にどんな機能があるのか?
- LINEがどのように始まって普及していったのか?
- ビジネスでどのように活用できるのか?
- 「LINE公式アカウント」では何ができるのか?
といったことは意外に知られていません。そこで、本記事ではLINEとは何か、初心者でもわかるよう掘り下げて解説していきます。
また現在ではLINE公式アカウントを利用し、ビジネスで活用している企業も少なくありません。ビジネスでの活用方法についても併せてご紹介します。
そもそもLINEとは?
コミュニケーションアプリ「LINE」概要
LINE(ライン)とは、NHN Japan株式会社が提供する無料通話・無料スマートフォンアプリです。LINEは、ユーザー同⼠であれば国内・海外、ドコモ/auといった通信キャリアを問わず、無料で⾳声・ビデオ通話・トークが楽しめるアプリです。
現在では日本国内だけで9,200万人(※⽉間アクティブユーザー 2022年3⽉末時点)のユーザーを誇る日本最大のSNSとして多くの人に利用されています。もはや生活に欠かせないインフラとも呼べる状況にあり、幅広い世代のユーザーが利用しています。また、他のSNSに比べて年齢層の高いユーザーも多く利用しています。
【最新】国内の主なSNS利用者
LINE以外は近年アクティブユーザー数を公表していませんが、下記をご覧いただけると他のSNSと比べても圧倒的な利用者数がいることがわかります。
媒体 | 利用者数 | 発表時期 |
---|---|---|
LINE | 9,200万人 | 2023年6月時点 |
X(旧Twitter) | 6,745万人 | 2023年1月時点 |
6,600万人 | 2023年11月時点 | |
2,600万人 | 2019年7月時点 | |
TikTok | 1,700万人 | 2021年8月時点 |
Threads | 1,071万人 | 2023年11月時点 |
またLINEは、「無料通話アプリ」としてもViber Messenger、Skype、Discord、WeChatなどを抑えて最大の利用者数となっています。
LINEの始まり|日本一のSNSになった理由
現在では知らない人がいないほど利用されているLINEですが、実はサービスが開始されてからまだ10年強ほどしか経っていません。ここではどのように始まったのかお話しておきましょう。
LINEアプリの開発プロジェクトがスタートしたのは2010年の年末のことでした。NHN Japan社は、当時「NAVER JAPAN」という検索サービスを中心とし事業を行っていましたが、新しいソーシャルサービスを開発することになり、僅か3人で新規事業開発のプロジェクトチームを立ち上げました。
サービス内容を検討する中で、候補として残ったのは、「メッセージング」と「写真共有サービス」。それを2011年の2月までブラッシュアップをし続けていたそうです。
しかし、そんな折に東日本大震災が発生。これによってメッセージアプリが求められていると判断し、翌4月末から猛スピードで開発。2011年の6月23日にリリースしました。当初のLINEは、文字が送れるだけのシンプルなものでした。
その後、スマホの爆発的な普及と共に多くのユーザーを獲得していきました。
メッセージアプリとしては後発であったLINEですが、短期間で圧倒的なユーザーを獲得できた理由には、主に以下の3つが挙げられます。
LINEスタンプの成功
LINEスタンプは、既存の絵文字と比べるととても大きく、スタンプ自体が意思疎通として大きな意味を持つものとしてユーザーに支持されました。
リアルタイムな文字での会話
文字のやり取りが吹き出し風になっていて、気軽に会話のキャッチボールができること。相手が自分の文章を読んだ時に既読が付くので即時性があり、過去のやり取りも振り返りやすいことも支持されています。
簡単にグループチャットができる
LINEのグループ機能を使うことで、複数人での連絡も容易にでき、意見交換やスケジュールのセッティングも行いやすいことも評価を得ています。
LINEの主な基本機能
LINEでは、ほとんどの利用者がメッセージ機能を使っていますが、それ以外にどのような基本機能があるのか下記にまとめました。
音声通話・ビデオ通話が無料で利用できる
LINEユーザー同⼠であれば、個⼈間はもちろん、複数⼈でも⾳声・ビデオ通話を利⽤することができます。スマートフォンやパソコンからクリアな音声品質で、好きなだけ長電話しても通話料を気にする必要がありません。
便利な通訳機能を利用すれば、言葉の壁を越えて外国語を話す友だちとトークを楽しむことができます。
テキスト・スタンプ・写真・動画・音声メッセージ・位置情報・⾳楽などを送ることができます。
ゲームを楽しむことができる(LINE Game)
LINEでつながっている親しい友だちや家族とゲームを楽しむことができます。
仲間同士で得点を競ったり、一緒に闘ったり、みんなでゲームを楽しむことができます。
ニュースや占いを手軽にチェックできる(LINE NEWS)
LINEアプリ内の「ニュースタブ」では、ニュースコンテンツに加え、天気や占い、鉄道の運行情報など、ユーザーの日々の生活に役立つ内容を見られます。
最新ニュースから、おもしろエンタメ情報まで、見逃せないニュースがいち早くチェックできます。
話題のマンガを読める(LINE マンガ)
映画化、アニメ化など、話題のマンガが毎日“無料”で読める。
約43万点の豊富なラインナップで、最新刊も揃うストアコーナーでは、1巻無料・複数巻無料キャンペーンも常時開催しています。
LINEで音楽を聞いたりシェアできる(LINE MUSIC)
LINEの定額制音楽聴き放題サービス「LINE MUSIC (ライン ミュージック)」では、さまざまな音楽を楽しめるだけでなく、楽曲をLINEでシェアしてトーク画面で再生できる。
アルバイトを見つけられる(LINE バイト)
「LINEバイト」は、だれでも簡単にアルバイト情報を探すことができるアルバイト求人情報サービス。
様々な求人情報の中から好みのものを探せるサービスで、LINEユーザーであれば他のアプリのインストールや会員登録をすることなく、求人情報を検索できる。
簡単にモバイル決済できる(LINE Pay)
モバイル送⾦・決済「LINE Pay」を利⽤すると、お財布がなくても簡単・スピーディーに支払いができる。またLINEスマート投資、LINEほけんなど、LINEが提供するさまざまな⾦融サービスで使用可能です。
その他にも多彩なサービスが展開されており、今後もさまざまなサービスが提供されることが予想されます。
ビジネス向け「LINE公式アカウント」とは?
「LINE公式アカウント」は、LINE上で企業や店舗がアカウントをつくり、ユーザーに向けてダイレクトに情報を届けられるサービスです。
顧客ひとりひとりをIDベースで管理することが可能で、顧客へ配信したメッセージはプッシュ通知で表示させることができます。メルマガなど他のメッセージ配信手段と比較してもユーザーの反応率が高く、費用対効果も高いことで注目されています。
無料でも使用可能! LINE公式アカウントの3つの料金プラン
LINE公式アカウントには、3つの料金プランが設定されており、いずれも開設費は無料です。使える機能にも差はありません。プランによる違いは以下の2点です。
- 無料メッセージの通数
- 追加メッセージの有無
無料メッセージとは、プランごとに設定されたメッセージの通数で、文字通り枠内であれば無料で配信できます。追加メッセージは、無料メッセージの通数を超えた配信を指し、スタンダードプランのみ利用できるシステムです。
つまり、有料のスタンダードプランの場合、無料の配信数を超過した分の費用を支払えば、追加でメッセージ配信ができるようになります。
プランは途中からでも変更可能なので、まずはコミュニケーションプランからはじめてみて、状況に応じてプランを変える、といった運用方法も検討してみるとよいでしょう。
プレミアムIDなら文字列を指定できる!
LINE公式アカウントが開設されると、英数字で自動的に生成された「ベーシックID」(@の後に英数字8桁が続く文字列[例:@123xxxxx])が生成されます。
「プレミアムID」では別途所定の費用をお支払いいただくことで、ご希望の文字列でIDを取得することができます。
LINEでは、友だちや公式アカウントを検索する機能があり、認証済みアカウントであれば、検索結果に表示させることができ、友だちに追加されやすくなるなどのメリットがあります。
LINE公式アカウントには3つのタイプがある
LINE公式アカウントには、2024年2月現在、プレミアムアカウント・認証済アカウント・未認証アカウントの3種類のタイプがあります。なお公式LINEのアカウントの種類は、「料金プラン」とは関係ありません。
プレミアムアカウント | LINE公式アカウントの「プレミアムアカウント」とは、認証済みアカウントの中でも特に優良なアカウントの中から特別な審査を通過したアカウントであり、ユーザー自身で選択することができません。認定基準は公表されていません。 |
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認証済アカウント | 「認証済アカウント」は、LINEの審査を通過することで取得できるアカウントで、青色のアカウントバッジが付与されます。 認証済アカウントを取得すると、LINEアプリ内の「友だち」検索結果に表示される、請求書決済が利用できる、といった利点があります。また、ユーザーからアカウントへの信頼度が高まります。 |
未認証アカウント | 「未認証アカウント」は、個人・法人問わず審査なしで誰でも作成できるアカウントで、灰色のバッジが付与されます。基本機能は認証済アカウントと変わらず、有料プランへの変更も可能です。 会員制店舗などクローズドな運用が目的で、店名やサービス名で検索されたくない場合には未認証アカウントでの運用が適しています。 |
認証済アカウントの申請は、LINE公式アカウントの開設時、または管理画面から行うことができます。 審査には5〜10営業日の時間がかかります。
LINE公式アカウントのメリット
企業がLINE公式アカウントを導入するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか? ここでは主なメリット3つを簡単にご紹介します。
LINEユーザーとつながることができる
最大のメリットは、LINEに情報発信の拠点を持つことで9,200万人のLINEユーザーとつながることができること。毎日利用している割合も86%(2023年6月末時点)と高く、既に生活のインフラとなっているため、つながることができること自体大きなメリットだといえます。
店舗やホームページへの流入が期待できる
またLINEで情報を発信することによって、実店舗への来店やホームページへの流入増加が期待できます。実際にLINE公式アカウントを活用したことで、売上が大きく伸びた事例も知られています。
より効果的にLINE広告を活用できる
さらに「LINE公式アカウント」と「LINE広告」を連携させることにより、LINE公式アカウントのデータを活用して広告配信を打てるようになります。
LINE広告にLINE公式アカウントを連携させ並行して運用していくことで、より効果的にLINE広告を活用できます。
LINE公式アカウントの機能
それでは、LINE公式アカウントの主な機能を解説しましょう。
メッセージ配信機能
メッセージ配信機能では、LINE公式アカウントで友だちになっているユーザーのLINEアカウントに、直接メッセージを送ることができます。
テキストのほかに画像や音声、動画やスタンプも利用できます。A/Bテストメッセージなどのほか、年齢層・性別・地域を指定したセグメント配信も可能なため、配信効果の最大化を図ることができます。
チャット機能
ユーザーからの問い合わせに対して、LINEのトークと同じように直接コミュニケーションができます。自動応答の設定も可能です。
ユーザーからの商品やサービスに対する問い合わせ対応などをチャットでやりとりができます。画像の送信や複数のユーザーとグループチャット対応もできます。
リッチメニュー機能
リッチメニューとは、LINEのトーク画面下部に固定で表示されるメニュー機能です。画面を大きく占有するためユーザーの注意を引きやすく、クリエイティブとともにリンクを設定することで、LINE公式アカウントの各機能のほか、外部サイトや予約ページなどにユーザーを誘導することができます。ただし、PC版LINEでは表示されません。
LINE VOOM 投稿機能
LINE VOOMとはテキストや画像で記事を作成し、「LINE VOOM」上に投稿ができる機能です。ユーザーは投稿に「いいね」や「コメント」をつけることができるため、ユーザーとのコミュニケーションの場として活用が可能です。
友だちになっていないユーザーも見ることが出来るため、友だち数以上の認知拡大が期待できます。
販促機能
店舗で使用できるクーポンを作成し、メッセージ・LINE VOOM・応答メッセージなどで配信・投稿が可能で、来店促進などに利用することができます。
また、デジタルのポイントカードを作成することも可能。商品購入やサービス利用・来店などのインセンティブとして、デジタルのポイン トをLINE上で発行・管理できます。
LINEコール
ユーザーからLINE公式アカウントに無料で通話ができる機能です。急ぎの要件を通話で伝えたり、チャットだけではニュアンスが伝わりづらい内容を口頭で補足することができます。
レポート機能
ユーザーの反応をレポートで確認することができます。アカウントトップの「分析」タブから、LINE公式アカウントの日々の友だち追加数やブロック数などの数値を確認して、効果的にアカウントを運用することが可能です。
この他にもLINE公式アカウントにはビジネスに役立つ機能が備わっています。
LINE公式アカウントについての最新の情報は下記サイトをご確認ください。
➤ LINE公式アカウント
公式LINE導入した成功事例
それでは、実際に公式LINEアカウントを活用した事例をLINEヤフーBusinessのWebサイトから抜粋していくつかご紹介します。
[飲食業]
導入後、売上効果がハガキ・DMの14倍に!
LINE公式アカウントを導入後の売上効果は、導入前に用いていたハガキ・DMと比較して約14倍も向上しました。
友だちの約半数が利用!ショップカードでリピーター育成
来店数が落ち込みすい雨の日にはポイントを平常時の2倍に設定するなど工夫し、リピーター育成と同時に来店客数の平準化を促しています。
[美容]
8年で3,400名を超える友だちを獲得
「LINEで予約する方がお得」とアピールし、お客様をLINEへ誘導。電話対応時の予約の機会損失を解消しながら、新潟県内の美容院では有数の友だち数になりました。
実質スタッフ1名で250名以上のリピーターを獲得!
施術料金を割引く「クーポン」の配信や再来店を促す「ショップカード」などの機能を活用して、250名以上のリピーターの方に来店いただいています。
[教育]
友だち集めを強化し、30,000人以上が友だち追加!
Webページに「友だち追加ボタン」を設置したほか、体験レッスンでの申し込み時、来校したユーザーへの声がけなどで友だちを増やしてきました。
イベント情報をLINE公式アカウントで配信!
実施したイベントには約190組560名が来場し、7割が入会につながりました。地域密着店ならではの口コミ効果で生徒数を増やしています。
その他にもLINEヤフーBusinessのWebサイトでは、様々な事例が掲載されていますので、もし興味があればご覧になってはいかがでしょうか?
➤ LINE公式アカウント 事例一覧
https://www.lycbiz.com/jp/case-study/
まとめ
2023年6月現在、9,200万のアクティブユーザーを誇るLINE。既に電話やE-Mail以上に日常コミュニケーション手段となっている人も少なくありません。文字でのメッセージング機能のみで始まりましたが、現在では様々な機能を持ち、ビジネスでも利用されています。
ビジネス向け「LINE公式アカウント」では、メッセージ配信機能やリッチメニューを活用して、集客や売上向上に役立てている企業も少なくありません。
ホームページにLINE友だち追加のリンク連携を設定すれば、より成果を挙げられる可能性もあります。ぜひ上手くLINEアプリを使いこなして、プライベートやビジネスライフを豊かにしていきましょう。